ライバル視 ページ21
「何だい?別に良いじゃないか」
特に隠すことも誤魔化すこともせず、硝子の発言を傑があっさりと認めた。
「っ!ま、まままっ、待って!!待って!!?良くない!!良くない!!エマはドラケンが好きなんだもん!!!」
「あぁ。初詣の時の……」
「あー、あの長身で変な髪型のヤツな……」
「くっ!…アイツかぁぁぁ!!!」
私の言葉に三者三様の反応が返ってくる。
それぞれ特徴的なドラケンの容姿を思い出しているようだが、傑がめちゃくちゃ対抗意識を燃やしている。
あと、悟の変な髪型発言は言い過ぎだと思う。
「まさか!二人はもう付き合ってるのか!?」
「え?いや、そうじゃないけど、ドラケンってエマに素っ気ないところもあるけれど、ちゃんと大切にしてくれてるの。だから、妹の恋の邪魔しないでよね!」
傑にそう返すと、傑がバッと立ち上がった。
「なるほど、それなら私にもまだ勝機はあるということだ。俄然燃えるね!」
「あ…」と私と悟、硝子の声がハモった。
傑は負けず嫌いな所がある。
だから、無下限持ちの悟との喧嘩でも、特級同士だからという理由もあるのだろうけれど、引くことを知らなかったりする。
「私、説得したつもりだったんだけど、変なスイッチ入ったよね?」
「おい、不味いんじゃねぇの?」
「私に言われても困る…。悟、親友なんだから何とかして」
こそこそと3人で会話する。
「早速、彼女に異変があれば直ぐ分かるように護衛の呪霊を付けよう!」
いつになくやる気の傑。
恋の力とは凄まじい。
「そ、そんなのいいよ!傑の任務に支障出たら申し訳ないしさ!!」
「これぐらいで任務に影響を及ぼすような鍛え方はしていないつもりさ」
拒否したけれど、引くつもりは無いらしい。
「本人がそう言ってるんだから、護衛付けてもらったら?その方がAも少しは安心でしょ?」
硝子の一言で、私は傑の呪霊にエマを任せる事にした。
2006年─2月22日 エマからの誘い→←2006年─2月15日 エマのピンチ
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月見(プロフ) - 夜空ゆーたおさん» 楽しみに待っていてくださって、ありがとうございます(*^^*)先ほど1話更新しました! (2023年3月26日 8時) (レス) id: 9508b2817a (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2023年3月25日 2時) (レス) @page22 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2023年2月1日 20時