君の隣に 4【東リベ×呪術廻戦】 (ページ15)

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行方知れずの姉弟ページ15

五条さんの話しによると、元旦にAさんが「3日に帰ってくる」と残してマイキーくんを訪ねたきり戻ってこないという。

「知り合いに頼んで調べてもらって、そしたら三ツ谷くんのお葬式があるって知って。君が来るんじゃないかと思って」

「後を付けてたんですか？」

「うん。盛大に転んでたね」

「そ、そんなところまで！？」

見られていたことに恥ずかしくなる。

「五条さん、昔と雰囲気変わりましたね。何ていうか話し方も違うような…」

言えば「僕にも色々あるってことさ」と五条さんが笑う。

「そう言う君も雰囲気変わったよね」

「え？……あ、髪型っスかね？」

昔は金髪にリーゼントだったからそう答えたけれど、何処か探るような視線が向けられる。

「で？タケミっちは知ってるの？佐野万次郎の居場所。東卍の幹部でありながら唯一生きているのはもう君だけなんだよ」

「………五条さんはAさんの失踪にマイキーくんが関わってると思っているんですね？」

「あぁ」

「僕も状況からしてその可能が高いと思います。もしかするともう………」

言いかけてナオトが口をつぐむ。

「Aは簡単にやられるような奴じゃないよ。でも、マイキーくんが絡んでるなら話しは別だ」

「どうしてですか？」

「うーん。彼女の弟だからねぇ。ほら、いくら喧嘩が強くてもやっぱり家族には甘くなっちゃうところがあるから」

「………。」

五条さんは何か隠している。

五条さんはAさんと同じ呪術師らしいけれど、向こうはオレがそれを知っていることを知らない。

だから言えない事情があるのかもしれない。

逆にオレたちもタイムリープのことを話していない。

秘密持ちはお互い様らしい。

「…タケミチくん、その写真は？」

ナオトがオレの手元を見て尋ねてきた。

「あぁ、12年前に撮った写真だよ。コタツの上に置いてあって………あ！！手紙！」

パッと手紙を手に取る。

「写真…この中に入ってたのか？」

「ちょっとその手紙見せてください！」

ナオトが何かに気付いたららしい。

オレから手紙を受けとると宛名を見た。

「消印…日本じゃない、フィリピン！この手紙…誰が出したんですか？」

フィリピンと聞いてピンと来るものがあった。

マイキーくんのお兄さんがバブを見つけた時の話し。

『いつかその場所に行ってみてぇな』

『行きましょうよ！！』

「マイキーくんだ…」

「フィリピンか………通りで」

ボソッと五条さんが呟いた。