2017年─11月19日 呪術のこと ページ1
「つまり、Aには呪力ってのが操れて、その力で変なバケモノを祓ったり、未来を知ることが出きると…?」
混乱したように顔に手を当てた一虎が私の話しを整理する。
「まぁ、大雑把に言えばそういうこと」
「じゃあ、Aさんがオレに“気を付けろ”って言ったのは………」
「うん、術式の未来予測でタケミっちの未来を視たから。と言っても、ちょっとフツーじゃ無いけどね」
私が付け足すと「それはどういう意味ですか?」とタケミっちが尋ねてくる。
「基本的に未来予測は一度触れたことがある相手の未来を視ることが出きて、それは私の意思で大体の時間を指定して視る事が出きるの。……ここまでは大丈夫?」
確認すると、戸惑いつつも「は、はい」とタケミっちが返事する。
「でもさっきはタケミっちに触れた瞬間、私の意思とは関係なく頭に流れ込んできた。だからどちらかと言えば、夢で見る方の未来予知の方が近い気がする………」
そう、これは昔にもあった。
いつもタケミっちに触れたときに起こっている。
ジッとタケミっちを見る。
うーん、タケミっちは呪霊も視えないみたいだし……
呪力量もそこら辺の一般人と変わらないだろう。
まぁ、六眼もない私にはざっくりとしか分からないけれど。
「Aは今までオレらの事、その呪霊ってバケモノから守ってくれてたってことか?」
「正確には私と私の元同期ね。ほら、血のハロウィンの時、私と一緒に見学に来てた3人いたでしょ?」
言えば、一虎は思い出したのか「アイツらか…」と呟いている。
タケミチはと言うと、ぐるぐると頭の中で何か考えているのか、険しい顔をしていた。
「とりあえず移動しよう。タケミチに会わせたいヤツがいるんだ」
一虎はそう言って「着いてこい」と歩きだした。
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作者名:月見 | 作成日時:2022年11月8日 22時