怪しいやり取り ページ38
そっと建物の影から声の方を覗くと東卍の特効服を着た数人の男の姿があった。
あれは参番隊の清正だ。
そしてその中に愛美愛主の特攻服を着た男の姿。
何で東卍が愛美愛主のヤツとつるんでんのよ…
怪しげな組合せに私は眉間にシワを寄せる。
「覚悟できてっか？」とか「ドラケン」とか、断片的に話し声がするけれど雨音で所々聞き取れない。
そっとバレないように近づく。
ヤツらの姿に注意していると奥の鳥居に人が隠れているのが目に入った。
ちらっと見えた顔には見覚えがある。
あの派手な金髪はタケミっちだ。
アイツ、何であんなところに？
ヒナたちとのダブルデートはどうなったの！？
そう思っていると「ちょっ、A！」と先輩の静止する声がして、シーッと人差し指を立てる。
「アイツのせいで全部失ったからよ」
そんな声と共に清正が愛美愛主の男から受け取った小刀の刀身を眺める。
「ドラケンは俺が──」
「っ！？」
聞こえてきた清正の恨みの篭った言葉に背筋が凍る。
何で？
何でそうなる？
何があった？
あの目付き、清正は本気でドラケンを殺るつもりだ…
刀という武器を使うなんて、喧嘩のやり方じゃない。
ドラケンは強い。
清正なんてあっという間に伸してしまうだろう。
けれど、それは不良のやり方でやる喧嘩の話だ。
「先輩」
私はギュッと拳を握って歌姫先輩へ振り向く。
「野暮用ができました。…私から誘っておいてごめんなさい。雨も降ってるんで先に帰ってください」
ドラケンを探さないと！
清正がどうしてドラケンを恨んでいるのか分からない。
けれどアイツがマイキー派だったとして、他にもマイキー派がドラケンを狙っているのだとしたら彼が危ない。
ドラケンを探すため、お祭りの会場まで戻ろうと先輩の隣を通り過ぎて歩き出す。
「待ちなさい」
そんな声と共にパシッと腕が捕まれた。
「邪魔しないでください」
低い声で告げて、先輩の手を振り払おうとするとギュッと力を込めて捕まれる。
「私も行く」
「え？」
思ってもなかった提案に驚きで先輩の顔を見る。
「あんな物騒なモノ持ってる奴がいるのに、Aを単独行動させるわけないでしょ」
「でも、これは不良の争いです。先輩を巻き込むわけに行きません」
「何言ってんの。Aは不良どうこうの前に呪術師でしょ。後輩を放って先に帰るなんて出来ない。もう私も巻き込まれてんのよ」
歌姫先輩はそう言ってニッと笑った。
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月見(プロフ) - ミルねこさん» ありがとうございます！こんな内容にしたら面白そうだな〜と思って書き始めたお話を気に入って貰えて嬉しいです(*^^*)最近は更新サボってしまっていたので、ここから少しずつまた再開していきますね！ (2022年8月23日 22時) (
レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 好きだー！！この小説が好きだと叫びたい！（もう叫んでる）このコラボ私得でしかない…！作者様ありがとうございます。続き待ってます！ (2022年8月23日 14時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ツッコミ担当紫音さん» コメントありがとうございます！！面白いと言ってもらえて嬉しいです(*^^*)少しずつ更新していくので、よろしくお願いします！ (2022年4月9日 6時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ツッコミ担当紫音 - 初コメ失礼します。とっても面白いです！！続きが気になります！頑張って下さい！ (2022年4月9日 0時) (レス) @page19 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - とちこさん» 前作に続き今作も読んでいただき、ありがとうございます！また楽しんでもらえるよう頑張りますね(*^^*)これからもよろしくお願いします😌💓 (2022年4月8日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2022年4月2日 10時
