体調 ページ34
結局、ドラケンとマイキーの説得は失敗に終わった。
ドラケンとは待ち合わせて話をしたけど「オレはもうマイキーとは縁を切る」との一点張りだし、実家に帰ってマイキーと話しても「あんなヤツ知らねー。つまんねぇ話すんじゃねーよ」と不愉快そうに睨まれてしまった。
大抵、いつもドラケンが譲って事態が収まることが殆んどだけど、そのドラケンがマイキーと縁を切ると言っているのだ。
うーん…
放っておけば、そのうちいつも通り仲直りするかな?
いや、でも今回の喧嘩はチームを分割してしまうほどの騒ぎだ。
そこがいつもとは違う。
下手をするとドラケン派VSマイキー派の抗争になりかねない。
それだけは阻止しないと!
マイキーの抱える呪いがどんな形で暴走するか分かったもんじゃない。
「………。」
「なーに、辛気くせぇ顔してんだよ?」
任務に向かうべく乗り込んだ車の中、悟が尋ねてくる。
「弟のことで、ちょっと…」
「あぁ、この前武蔵神社で会ったアイツか」
「一番の親友と喧嘩中でさ。喧嘩事態は珍しくないんだけど、今回はいつもと違ってチームまで巻き込んだ大騒ぎなってて」
って、私はなんで悟にこんなこと話してんだろ。
「んなの、ガキの喧嘩だろ。放っとけよ」
「ガキって言っても、暴走族だけどね」
付け足すと、運転席からゴホゴホと咳き込む声がする。
あ、もしかして驚かせちゃった?
「お前、もう体調は良いのかよ…」
「ん?」
「立ち眩み、したんだろ?頭が痛くなったとか何とか………硝子に相談してたじゃねーか」
言われて数日前の事を思い出す。
タケミっちと握手したあと私は一瞬意識が飛んだ。
幼少期の頃、知らず知らずのうちに予知夢を視てたことはあったけれど、一度触れたことのある人の未来が見えるようになったのは正道と出会った後だ。
未来予測は視ようとした相手の未来が視えるわけだけれど、せいぜい3日以内の未来までが限界だ。
けれどあの時視えたのは、十年後くらいまでの未来だと思う。
それほどまでの情報量が一気に流れ込んできたのだ。
こんなことは今までで初めてだった。
あまりにも大量の情報が頭を駆け巡ったせいでキャパを越えたのだろう、というのが硝子の見解だった。
「その後は何ともなかったし、もう平気」
「ふーん?」
つまんなさそうな悟の返事を聞いた後、私はまた思考を巡らせる。
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月見(プロフ) - ミルねこさん» ありがとうございます!こんな内容にしたら面白そうだな〜と思って書き始めたお話を気に入って貰えて嬉しいです(*^^*)最近は更新サボってしまっていたので、ここから少しずつまた再開していきますね! (2022年8月23日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 好きだー!!この小説が好きだと叫びたい!(もう叫んでる)このコラボ私得でしかない…!作者様ありがとうございます。続き待ってます! (2022年8月23日 14時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ツッコミ担当紫音さん» コメントありがとうございます!!面白いと言ってもらえて嬉しいです(*^^*)少しずつ更新していくので、よろしくお願いします! (2022年4月9日 6時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ツッコミ担当紫音 - 初コメ失礼します。とっても面白いです!!続きが気になります!頑張って下さい! (2022年4月9日 0時) (レス) @page19 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - とちこさん» 前作に続き今作も読んでいただき、ありがとうございます!また楽しんでもらえるよう頑張りますね(*^^*)これからもよろしくお願いします😌💓 (2022年4月8日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2022年4月2日 10時