悟とマイキー ページ23
「…っ、マイキー………」
出来れば、マイキーを悟に会わせたくなかった。
六眼を持つ彼がマイキーを見てどんな反応を示すか分からないからだ。
私の体に緊張が走る。
普段通りを装いつつも、いつでも動けるように体勢を整える。
「コイツは私のクラスメイトの悟」
悟が五条と言うことは敢えて伏せた。
理由は簡単。
マイキーがコイツが御三家だと知ったら、場がピリ付くと思ったから。
「悟、こっちは私の弟の万次郎」
私の紹介で悟がサングラス越しにジッとマイキーを見る。
それだけでドキリとして「弟、ねぇ………」と、どこか含みのある声に私の警戒心が強くなる。
「………。」
以降、お互いジッと視線を交えたまま言葉を発しない二人に私の緊張は更に増す。
「悟、姉貴のことヨロシクな」
ニコッと笑うマイキー。
何だろ………
あれだけお互いに出方を窺うように視線を探っていたから、我が弟ながらその笑顔がなんか怖い。
「あぁ」
「Aに何かあったらタダじゃおかねーから」
そう言ったマイキーの視線が鋭くなる。
私のクラスメイトって紹介したから、マイキーは悟が呪術師だと言うことは分かっている筈だ。
悟が六眼持ちや御三家でなくても、流石に呪力ありきでは敵わないことは分かっている筈なのに、喧嘩を売るとは流石弟………と、言うべきなのだろうか。
「ガキんちょの癖に口だけは達者だな」
悟の言葉に眉間にシワを寄せて「は?」と不機嫌になるマイキー。
あ、ヤバい。
「はいはいはーい!その辺でストップ!!」
私は二人の間に即座に割り込む。
「マイキーごめんね?コイツ、超〜失礼なヤツでさぁ〜。空気読めないんだよねー。さっさと連れて帰るね!!そう言う訳で悟!行くよ!!」
グイッと悟の腕を掴んで歩き出す。
悟は「あ?誰が空気読めねぇだと?」とごちゃごちゃ言ってくるけれど、大人しく私に引っ張られている辺り、抵抗するつもりはないらしい。
「あ、隆!今度私の制服の直しよろしくね!」
思い出したように隆に手を振ると「おー」と返事が返ってくる。
「じゃあ皆またねー」
妹や見慣れた東卍の皆に手を振って私は悟を連れて武蔵神社を後にした。
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月見(プロフ) - ミルねこさん» ありがとうございます!こんな内容にしたら面白そうだな〜と思って書き始めたお話を気に入って貰えて嬉しいです(*^^*)最近は更新サボってしまっていたので、ここから少しずつまた再開していきますね! (2022年8月23日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 好きだー!!この小説が好きだと叫びたい!(もう叫んでる)このコラボ私得でしかない…!作者様ありがとうございます。続き待ってます! (2022年8月23日 14時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ツッコミ担当紫音さん» コメントありがとうございます!!面白いと言ってもらえて嬉しいです(*^^*)少しずつ更新していくので、よろしくお願いします! (2022年4月9日 6時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ツッコミ担当紫音 - 初コメ失礼します。とっても面白いです!!続きが気になります!頑張って下さい! (2022年4月9日 0時) (レス) @page19 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - とちこさん» 前作に続き今作も読んでいただき、ありがとうございます!また楽しんでもらえるよう頑張りますね(*^^*)これからもよろしくお願いします😌💓 (2022年4月8日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2022年4月2日 10時