東京からの転校生*J.West* (ページ14)

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T.Kamiyama ページ14

俺は元カノのことが忘れられへん。
元カノの名前はA。一昨年に引っ越していった。
引っ越したあともやり取りはずっとしてた。電話もメールも毎日。
けど、急に彼女と連絡取れへんようになった。
電話もメールも何も返ってこない。
嫌な予感だけが残ったまま月日は流れた…。

そして、高校１年になって転校生が来た。
この子の名前はA。びっくりした。
名前も一緒。せやけど顔も似てんねん。
けどAは生まれも育ちも東京だっていうから別人やった。
まぁ、よく言うよな。「世界には似た人間が３人いる」って。

俺は元カノのことがずっと忘れられなかった。
だけど、気付くとAのことを見てて守ってやりたくなってた。

段々と俺の中で元カノの存在が薄れてきていた…。

重「なぁ、神ちゃん」
「ん？なんやしげ」
重「小瀧ってAのこと好きやんな？」
「え！？そうなん！？」
重「だって見てみぃ？デレッデレしてんで？」
「あ…」

またや…。モヤモヤって…。
最近、Aとのんちゃんが近い気ぃすんねん。
まぁ席が隣ってのもあるんやろうけど…どうしてもそれが気に食わん！
授業中２人は楽しそうに話しとるしさ…。
まぁ、のんちゃんはイケメンやし長身で性格も優しいからな。女の子なんてイチコロやろ。

重「神ちゃん…？すごい顔してんで？」
「へ？」
重「すんごい仏頂面しとった」
「うそやん(笑)」
重「ほんまほんま。何見てそんな顔…あーね(笑)」
「な、なんやねん！(笑)」
重「嫉妬ですか？旦那さん(笑)」
「嫉妬…？」
重「Aと小瀧がイチャイチャしとんの見て不愉快なんやろ？」
「ん～…まぁな」
重「"俺のAとなにイチャついてんねん！"って思っとるんやろ？」
「いや、"俺の～"なんて思ってへんけど…。まぁ見てておもろないな～」
重「神ちゃんにもついに春が…！」
「は？」

これが【恋】と気付くのにはまだ先の話…。