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ゾムさんが帰って来るのならとAさんが組から出ていった。
ひとらんさんが手入れしているウチの庭が大層好きだと彼女は何時も縁側に居た。出ていく前日、つまり昨夜も例外なく彼女はそこに座って月を眺めていた
隣に腰かけてもお互い暫く何も話さなかったが心地は悪くなかった
どれくらいそうしていたか分からないが、
静かな夜闇の中彼女はポツリと呟いた
『……これはね、唯の独り言なんだけどね。』
一体何を言うのか、耳を傾けたが返事は返さなかった
『……寂しい、なぁ』
そう一言だけ。同時に考える。
如何して彼女が悪戯に居場所を移り変わり、
尊厳を奪われなければいけないのか
何時もは余計な知識を乗せ饒舌に話す癖に、何故今に限って何も言えないのだろう。自分は何故参謀にも関わらずこういう時に限って最善の策を思いつかないのか。
自分も自己犠牲の精神を持ち周りからも｢自分を大切にしろ｣と言われるが、それ故に彼女の今回の決断は深く胸に突き刺さった。私たちの意を汲んだ彼女の身を省みない自己犠牲は、とても恐ろしく辛いものであった。そうか、私は彼等にいつもこんな思いをさせていたのかと。
だから言えなかった、｢行かないで｣と。
たった一言。
だけどそれは重くて強い、彼女の決断を
踏み躙る愚行であると分かっていた
何も言えず食い縛って下を向くが隣からは
微かな笑い声が聞こえる
『エーミールさんは優しいね。貴方に会えて良かった』
そう言って彼女は立ち上がり自室の方へ足を向けた
｢こ、これは！独り言なんですけれど…｣
震え裏返った声が出た。なんて情けない。
｢わ…私も、貴方に会えて、良かったです！｣
想像よりも大きな声が出た。独り言だと言うのに気づけば思い切りAさんの方を向いて伝えた本心
しかし、彼女は予定通り私達から離れてしまった
kn｢クッソ、A…｣
ut｢グルちゃん…どうするん？｣
gr｢…無論取り戻す、エミさんはどう思う。｣
我等が若頭が問うのは参謀としての私の意見
一気に視線が集まるが顔を上げる
｢…私も賛成です。Aさんが居ないのは寂しい、ですから。…1から青藍会を洗いましょう。何かきっとある筈です｣
私が今出来るのはただ1つ、貴方を救い出すための策を練ること。貴方の笑顔を忘れぬうちに、きっときっと救い出しますから。
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ふ菓子ちゃん - 神……とてつもなく神作だった……完結おめでとうございます！めさんこ大好きです！これからも陰ながら応援しております (2020年11月11日 20時) (
レス) id: 73bbb4d5f8 (このIDを非表示/違反報告)
まつり - 完結おめでとうございます！極道モノとオチナシが大好きなので、神作品だと思いますほんとうに！！めちゃめちゃ大好きです！これからも応援しています！！ (2020年3月26日 16時) (レス) id: 9861bf3927 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - イノマ。さん» コメントありがとうございます！これからもまた別の作品でお会いできたら幸いです！ (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - いぶさん» コメント頂き本当にありがとうございます。いぶさんにとって最高の小説になれたこと光栄に思います。ありがとうございました (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - OTONEKO♪96さん» そう言って頂けて幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
x他1人 | 作成日時：2020年1月9日 0時
