浅瀬を泳ぐ魚達 (ページ4)

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2.smokimg lady【ぺけたん×年上彼女】ページ4

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明け方
うっすらと空が明るくなってきた頃

太陽の光を感じて、目が覚めた
時計を見ると、5時半くらい

ベッドに横になったまま、ぼやけた視界の先に
ベランダで煙草を吸っている姿が映る

電子タイプとか、水蒸気のものもある中で
彼女は絶対、AmericanSpiritの6㎜を吸う
これじゃないと駄目なのよ、って言ってた

ゆらゆらと空に消えていく煙の影
煙草を吸う仕草が、指先が、艶っぽい

絶対、彼女は俺の目の前では吸わない

俺が煙を吸わないように

ー貴方の声が好き

きっと沢山、そう言う人がいるよー

俺は、そうやって気遣いながら
彼女が煙草を吸う姿が好きなんだ

灰皿に煙草を押し付けて
そのまま景色を眺めているみたい

暫くして、彼女がベランダから戻ってきた

『…あ、ぺけくん、起きてたの？』

「…うん、10分くらい前かな」

おはよう、と言って

俺の横に腰かけ

そのままおでこにキスされた

「A…」

俺は彼女の膝に頭を乗せる
肌が少しひんやりとして、心地よかった

『…可愛いのね、ぺけくん』

ふふ、と笑って
俺の頭を優しく撫でる
癒されてる、って感じた

そのまま何分経ったかな

『…さ、私今日仕事早いから、
そろそろ準備しようかな』

ごめんね、って言われて
渋々頭をベッドにおろした

そのあとまた俺の頭を撫でて
彼女は寝室から出ていった

「…うーん、起きるかぁ」

Aが部屋を出てから20分くらい
そのまま布団に潜り込んでたけど

俺は背伸びして起き上がり
彼女の後を追いかけた

ーーーーー
ーーー
ー

『ぺけくん、まだ寝ててよかったのに』

リビングに行くと、頭にタオルを巻いたA

ちょうどお風呂から出てきたとこみたい

「A起きてるのに、
さすがに俺だけとはいかないよ」

『優しいのね、ぺけくん』

「当たり前でしょ」

本当のこと言ったら、寝てたい気持ちはある
連日不規則な生活続いてるし

だけど、Aと一緒にいたい
寝てる内にいなくなられるのはすっげー寂しい

少しでも余裕ぶって見せて
彼女と対等になろうとする俺は
端から見れば子供みたいだよね

二人で朝ごはん用意して
ニュース見ながら食べて、話して

食べ終わったら俺が片付け

彼女はその間に化粧とか色々準備をする

それが二人で過ごす
Aが仕事の日の、いつもの朝

『…準備出来たし、行こうかな』

黒のパンツスーツを着たAが
椅子からさっ、と立ち上がった

俺は見送る為に玄関まで付いていく

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