【歌い手】Secret Love【ＸＹＺ】 (ページ20)

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カランコロンと、軽快な音を立てて揺れるベル。

オシャレなお店だな～なんて、内装を見ながら思う。

もう一軒付き合ってくれないか、と言われた後みんなと別れ、赤飯の行きつけらしいバーに来た。

こんな所に来るのは結構久し振りだな....

昔はよくイケメン探しとか言って、雅とよく来てたな～....

赤飯「いつもの奴をお願いします。あとこいつには.....キールを」

かしこまりましたと小さく一礼してカクテルを作り始めるマスター。

『どうしてキールなの？』

赤飯「カクテル言葉って知っとる？」

左右に首を振る私。

赤飯「キールのカクテル言葉は“最高のめぐり逢い”」

『めぐり.....逢い...』

私の目をしっかりと見て言う赤飯。

赤飯「俺はさ、“めぐり”って名前、名字から来ただけじゃないんと思うんだよね～」

いつの間にかカウンターに置かれていたカクテルを一口飲んで、喋り出す赤飯。

赤飯「きっとさ、めぐりって名前は、“めぐり逢い”とか“運命”とか....そう言う意味があるんじゃないのかな～って俺は思ってる」

まぁ、事故解釈やけど、と笑う赤飯。

『めぐり逢い.....』

赤飯「そう、めぐり逢い。ファンともめぐり逢い、俺たちともめぐり逢い」

『赤飯ともめぐり逢った....』

赤飯「そう！な！おまえの名前はええ名前やろ！」

『.......うん。そうだね』

微笑して“私の”カクテルを飲む。

『ふふっ。赤飯、ありがとう。貴方なりにまだ不安が残る私を応援しようとしてくれてたんでしょ？』

赤飯「あー。なんや、やっぱりバレとったか」

バツが悪そうに頭の後ろを掻く赤飯。

再活動してしていいのか、まだ不安だった私に、赤飯なりに元気をくれたんだと思う。

『十分元気をもらったわ。ありがとう』

頭を下げてお礼を言うと、どういたしまして、とニッコリ彼が笑った。