ツンデレな彼女を口説きたい (ページ10)

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ツンデレその9 ページ10

颯真side

「ごちそうさまでした。美味しかったです」

「そう？今日は来里ちゃんが来るからご馳走にしたの」

「ありがとうございます」

あれから数時間後、来里は嫌々俺の家に来ていた。

夕飯を食べ終わった来里は、いつもじゃ考えられない程礼儀正しくお礼を言う。

「来里ちゃん、女の子っぽくなったわね」

「いや、母さん騙されてる」

「颯真、何か言った？」

小さな声で言ったつもりだったが、どうやら来里には聞こえていたらしい。ギロリと睨みつけてくる。

「い、いや何でも」

ったく、何で俺にだけこんな態度なんだよ。

まぁ、いつもの事だからもう慣れてるけどよ。

俺がエビフライを箸で摘んだ時だった。

「颯真、後で来里ちゃんのお布団敷いてあげてね」

父親の御飯を注いでいた母親がそんな事を言ってくる。

いや、それはいいんだけど......

俺の中で新たな疑問が生まれる。

「来里どこで寝かせるんだ？」

「そうねぇ、颯真の部屋でいいんじゃない？」

いきなりの爆弾発言に俺は箸で摘んでいたエビフライを落としそうになる。

「いや、それはさすがに......なぁ、来里」

来里の方を見ると、なぜか顔を赤くして下を向いていた。