九話 ページ10
太宰side
国木田君と共に最近起こっている連続不審火の事件について調べていた時に、目の端に入水に良さそうな川を見つけた。
「良い川だね。」
私は引き寄せられるように川に飛び込んだ。
後ろで国木田君が何事か云ってた気がしたが……まぁ、いいか。←
川に流されること暫く……流れとは別の力で引っ張られるのが分かった。
それと同時に、川から引き上げられたようだ……全く、誰だい?私の入 水を邪魔したのは。
私は目を覚ますと同時に勢いよく飛び起きた。
「ぬおっ!!」
すると後ろから驚いたような声が。
「あ…アンタ川に流されていたけど……大丈夫か?」
「助かったのか……………………ちぇっ。」
「!!?」
声がした方を見れば、黒髪で短髪の男が目を見開いて僕を見ていた。
「君かい 私の入 水を邪魔したのは。」
私は邪魔された事に対し文句を云おうと口を開いた。
すると彼は、見開いていた目を半目にして呆れたように云った。
「…………はあ?」
「知らんかね 入 水。
つまり自 殺だよ
私は自 殺しようとしていたのだ。それを君が余計なことを───」
「………。」
私がそう云うと、元々あって無いような表情が更に消えていったような気がした。
「まあ───。
人に迷惑をかけない清くクリーンな自 殺が私の信条だ。
だのに君に迷惑をかけた、これは此方の落ち度 だから何かお詫びを───。」
「あ、そんなん別にいいです。てかそんな信条持ってんなら人が寄り付かなさそうな処で死 ねよ」
私が最後まで云い終わるより早く、彼が言葉を被せてきた。
しかも助言染みた事も一緒に。
「ふっ、はっはっはっ!自分が助けた相手に死 ぬための助言をするか!」
私は笑いのツボにはまってしまい、その空間には暫く私の笑い声が響いていた。
途中彼が奇異の様なものを見る目で見てきたが、気のせいという事にしよう。
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作者名:春歌紫音 | 作成日時:2017年7月22日 23時