検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:1,024 hit

九話 ページ10

太宰side

国木田君と共に最近起こっている連続不審火の事件について調べていた時に、目の端に入水に良さそうな川を見つけた。


「良い川だね。」

私は引き寄せられるように川に飛び込んだ。
後ろで国木田君が何事か云ってた気がしたが……まぁ、いいか。←


川に流されること暫く……流れとは別の力で引っ張られるのが分かった。
それと同時に、川から引き上げられたようだ……全く、誰だい?私の入 水を邪魔したのは。

私は目を覚ますと同時に勢いよく飛び起きた。


「ぬおっ!!」


すると後ろから驚いたような声が。


「あ…アンタ川に流されていたけど……大丈夫か?」

「助かったのか……………………ちぇっ。」
「!!?」



声がした方を見れば、黒髪で短髪の男が目を見開いて僕を見ていた。


「君かい 私の入 水を邪魔したのは。」


私は邪魔された事に対し文句を云おうと口を開いた。
すると彼は、見開いていた目を半目にして呆れたように云った。




「…………はあ?」
「知らんかね 入 水。
つまり自 殺だよ
私は自 殺しようとしていたのだ。それを君が余計なことを───」
「………。」


私がそう云うと、元々あって無いような表情が更に消えていったような気がした。



「まあ───。
人に迷惑をかけない清くクリーンな自 殺が私の信条だ。
だのに君に迷惑をかけた、これは此方の落ち度 だから何かお詫びを───。」

「あ、そんなん別にいいです。てかそんな信条持ってんなら人が寄り付かなさそうな処で死 ねよ」


私が最後まで云い終わるより早く、彼が言葉を被せてきた。
しかも助言染みた事も一緒に。


「ふっ、はっはっはっ!自分が助けた相手に死 ぬための助言をするか!」


私は笑いのツボにはまってしまい、その空間には暫く私の笑い声が響いていた。
途中彼が奇異の様なものを見る目で見てきたが、気のせいという事にしよう。



──────────

文字数の関係で次へ→

十話→←八話


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 0.0/10 (0 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:春歌紫音 | 作成日時:2017年7月22日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。