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推しと推し ページ11

「なにがですか?」

私がそう言って軽く首を傾げればすぐに答えてくれる

「宵月さんとルナちゃんが同一人物って事実に」

「逆にそこ納得いってなかったんですか」

そう言って少し困ったように笑うと若干苦笑するセンラさん

「確かに言われてみれば雰囲気も性格も一緒なんやけどな。容姿と表情が違うから結びつかんかったんよ」

「容姿はまあ大分メイクと髪型で変えてますけど...表情そんなに違いますか?」

「ルナちゃんは俺のこと好きですって顔しとるけど、宵月さんは誰に対しても優しい笑顔やからな」

「...それは、まあ...そうかもしれませんね」

改めて本人の口から言われた事実に流石に恥ずかしくなって少し目を逸らす

「やから今の満足そうな笑った表情が同じでようやく納得いってん」

「納得していただけたなら何よりです...」

「照れてるん珍しいなぁ」

「私にだって恥ずかしいって感情はありますよ」

そう言って少し顔を背ける

「顔背けんとこっち見てや」

「...私だって、私のリスナーしてる時のセンラさん知ってるんですからね」

顔を背けたまま対抗するようにそう言えばセンラさんが固まるのが視界の端に写る

「千さんのツイートだって見てますし、センラさんが配信で語ってる内容だって覚えてるんですからね」

「いやホンマにバリ恥ずいから忘れてくれん?」

ちょっと早口でそう言ったセンラさんの方を向く

「嫌ですよ、嬉しかったんですから」

「...そう言われたら、何も言えへんなぁ」

「ふふ、お互い様と言う事で」

そんなふうに話して居れば私のスタッフ用のスマホが鳴る

「っと、すみません。私はここで抜けさせていただきますね」

「忙しそうやね、頑張って。またな」

「ふふ、ありがとうございます。また」

さて、とりあえず機材トラブルが起きてるみたいですしそれを直したら企画のまとめと公式からのコラボツイートと...今日の配信予定時間もツイートしなくては

「...雑談してる場合じゃなかったですね、確実に」

でもまあ、間違いではなかったと思いますけど

「さぁて、働きましょうかね」


宵月 A@..
本日の配信は22時から雑談の予定です
今日はライバーとしても私個人としても良い事がありました
お話するかは分かりませんが

KAQ@..
↳返信先:宵月 A@..
22時了解〜!
ごきげん宵月だ!

MER@..
↳返信先:宵月 A@..
めっちゃごきげんだ!
配信待ってる〜!


「ここまでごきげんなのバレます...?とりあえず頑張りますか」

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作者名:はにゃ | 作成日時:2023年1月15日 0時

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