シンデレラはガラスの靴を叩き割った【wrwrd!】 (ページ6)

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無能は何もしてない。ページ6

『ッッ…』

腰が痛い。まあこれも日常茶飯事になっているのだが。
当たり前のように鬱さんはいない。もう起きたのだろう。窓から覗く日差しからすると、もう昼だろう。まあ、こんな"無能"には誰も「起きて。」と呼びかける元気な声も無い事は当たり前だ。

『食堂行った方がいいかな…』

＿＿＿＿＿＿＿＿＿いや、いいか。

行くにしても、お腹も空いてないし書類を終わらせてない。皆から集められた書類は、私の所に来る。
とても終わる気がしない。
まあ、私の書類は取り敢えず終わらせよう。そして、鬱さん、コネシマさん、シャオロンさんの順で終わらせておこう。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

終わった。チェックもちゃんとした。後は、あの部屋に行くだけだ。

久しぶりにこの部屋に来た。

いざ扉の前に立つと緊張する。頭の中がトラウマで掻き乱される。

(でも、どうせ行くんだから。)

『失礼します。』

すると、嫌そうな声が聞こえた。久しぶりに聞く声は私を殺してしまいそうな、殺意でトッピングされた気だるそうな声。ああ、嫌だ。こっちだって嫌なのに。

tn「ッチ、どうぞ。」

『…置いときますね。』

嫌だ。嫌だ。きっと感情から匂いがするなら、この部屋は嫌な匂いで充満しているだろう。
とてもこの部屋には長時間居れないので、もう出よう。

tn「おい、ちょっと待てよ。」

凛のある素敵な声はどこいっちゃったのだろうね。

『はい、何でしょうか。』

tn「この書類…期限切れやん。なにしらこいことしとるん。」

＿＿＿＿＿＿＿こっちの身にもなってよ。私、間違ったことしてないよ。してない。してない。してない。してないしてないしてないしてないしてないしてない＿＿＿＿＿＿＿

tn「＿＿＿っておい！聞いてんのか！人の話も聞けないか。流石は"自称"有能さんやな。」

『……ッ！』

tn「はぁ。もう話してる時間すら無駄や。ほら、はよぅどっか行き。」

何でだろうな。出ていけるのに、うれしくない。
＿＿＿＿＿＿＿ああ、またどっかで期待をしている。また、元の優しいみんなに戻って来るんじゃな
いかって。

もう、どっかに行こう。
＿＿＿＿町に、城下町に行こう。