シンデレラはガラスの靴を叩き割った【wrwrd!】 (ページ19)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:19,480 hit

夢見ろお花畑野郎ページ19

『…え…』

zm「もうこれ以上ここにいたら、Aが壊れる。その前に、この"檻"から逃げ出そうや。」

ゾムの目は情熱に溢れていた。この人は、嘘なんか着いていない。本気だ。

…そんなら、のってやろう。その手に。

『いいよ。のった。』

zm「んふふ、Aならそう言ってくれると思ったわ。」

そう言うと、ゾムは口元に弧をえがいた。

zm「そんなら、ちゃんと作戦立てなきゃいけへんな。まず＿＿＿＿＿＿」

作戦はダクトの中で行われた。ちゃんと、監視の目から逃げるために。
逃げるのは3日後。準備もしっかりしなきゃいけない。でも、決して怪しまれては行けない。
そんなこと、私に出来るのか。こんな、頼りない私に。(でも、やるしかない。)

zm「ありがとな、A。俺に頼ってくれて。」

『ふふ、感謝するのは私だよ。ゾム。』

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

まだ準備中なのに、笑みが零れるのは何故だろうか。

『ふふっ。』

こんな檻からでられるなんて、嬉しかった＿＿＿＿

と、無能が嬉しい顔をする事も許されないらしい。

kn「そんな嬉しそうな顔してどーしたん、無能！」

また、此奴らか。悪魔め。

sha「ニタニタしてきっもち悪ぃなぁ、無能には、」

やめて、せめて、私に少しだけの＿＿＿

「苦しい顔が1番似合っとんで！」

極楽を。

そう言った悪魔達は、いつも通り腹を殴ってきた。

『アぐｯ!?』

そんな声が口から洩れていた。

sha「あははw1発殴ったぐらいで腹抱えて…Aは本当に"か弱い"なあ！」

一応反抗をする。やられてばかりじゃ、ストレスが溜まって仕方がない。
が、あっさり受け止められる。

kn「おっとっと、Aっぽくないで？反抗するなんて。」

そしてまた、殴られる。この繰り返しだ。

『ィだｯ！』

kn「あー、か弱いなぁ。か弱くて可愛いなぁ。Aは。」

sha「そうそう。反抗せんでええで。"死ぬ事"はないからな！な？」

悪魔達は一通り暴力を振るったあと、私をその、長い腕で包む。さする。
私はその優しさに縋って、浸かる。

そんなんだから、ダメなんだよ。私。

sha「あっは、よしよし。Aはこうしてると安心するんやろ？」

kn「ダメダメやなぁ。周りに甘やかされて生きとるなんて…」

『ごめｯ…なさ…ごめんな…さ』

なんでこうやって生きていられるんだろう。