最悪な事態 ページ21
遥「なんで…」
こういう時、自分は何て無力なんだと打ちのめされる。
〜
『遥輝さんと卓さんが微熱?』
近「そう。まあ、大丈夫だろうけどなー」
『近ちゃん、知らせてくれてありがと。
何もないといいね…』
しかし、それは予想を裏切られた形として皆に通達された。
『え…!?』
西川遥輝、中島卓也、清水優心の3名が陽性。
『陰性だったのに…』
帯同している私もPCRは受けたけど、問題なかった。
だから、安心していた。
『…遥輝さん、大丈夫かな…』
野「あ、いた!山下、監督が濃厚接触になるからこれから隔離になるって!」
『ですよね。りょーかいです。帰宅準備して、帰りますねー』
野「飲み込み早いなあ…、まあ、お前も隔離期間中、体調やら諸々気をつけてな」
『ありがとうございます。すみません、お先に失礼します』
家に戻ると、タイミングよく保健所から隔離期間について説明電話がきた。
まあ、食材やら色々家にもあるし、体調も至って問題なかったから大丈夫、そう思っていた。
翌日、まさかの熱が出始め、呼吸苦。
これは、まずい状態だと自分でも分かる。
『…ぅ…っ、ぁ…』
呼吸が苦しくて、110すら押すのがしんどい。
『…っ、は…っ』
だめ、意識が…。遥輝さん…
西川side
遥「最悪や…」
練習にも出れん、最愛の彼女にも会えん。
熱は大分落ち着いたが、ほんまについとらん…。
Aも俺のせいで隔離やし、申し訳ないし、電話してみよ。
prrr…
遥「珍し、まだ寝とるか?」
いつもは3コールで電話は大抵取る彼女が留守番とは珍しい。まあ、休みやし寝坊くらいするか、と軽く考えていた。
?「し…さん!しっかり!今、酸…で楽に…」
『…っぅ、ぁ…?』
?「山下さん、救急隊の秋葉です!
救急車呼ぼうと電話してくれたよね?
途中で電話が無言になってたのでちょっと管理人さんに鍵開けて入らせてもらってます。
今ね、熱も酸素状態も良くないからこれから病院に運びます!荷物、最低限まとめてたみたいだからこれで大丈夫かな?」
『…(こくこく)』
秋「じゃあ、急ぐよ!」
安心した私の意識はここで途絶えた。
307人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠奈 - 早く続きが気になります (2021年11月29日 21時) (レス) @page21 id: 01ff7e7c8f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みむ | 作成日時:2020年5月13日 20時