遠くて近いII

extra 初めまして、小林実家 ページ34

『わぁ、ステキなお家ですね』

誠「全然普通の家やで笑」

2人でやって来ました。小林家！

『あー、ライブより緊張する…』

誠「いやいや、ライブのが緊張するやろ笑
おかん達には、彼女連れてくとは言ってあるから大丈夫やろ笑」

『それ、本当に大丈夫です…？』

誠「ふは、知らん笑」

ガチャ、と家のドアを開けると奥から声がする。

母「誠司ー？」

誠「せやでー。おかん、ただいまー。」

誠司先輩に似た優しそうな方。

母「おかえりー、で、噂の彼女は？」

誠「ん、ほら。櫻井Aさん。」

後ろにいて隠れてしまっていた私を後ろへ押し出す。

『は、初めまして、櫻井Aです！』

私を見た誠司先輩のお母さん、口があんぐり。

母「ど、どっきり？(真顔)」

誠「どっきりとか思うよな、ただマジやで。
俺の彼女」

『え、と、宜しくお願い致します…？』

母「え〜！ちょ、おとん！！誠司が、芸能人連れてきた！！

うっわ、顔ちっさ！細い！めっちゃ可愛いなあ！」

父「何してん？…、え、何で櫻井Aちゃんおるん？」

誠「いや、彼女や。」

父「誰の」

誠「俺の！笑」

父「…何のどっきりなん？おかん、誠司の頭おかしくなったんとちゃう？」

母「やっぱり？病院行った方がええよね」

誠「どこも悪ないわ！笑
俺の彼女の！櫻井Aさんな！」

父「誠司がいくら顔まあまあまでも、芸能人って…」

母「何で誠司が！？あー、とにかく早よ上がって！寒いやろ、ごめんなぁ、あら可愛いらしい手やね〜！」

手を取り、奥へ誘導する母。

父「めっちゃ可愛いなぁ〜。」

何だか、コントみたいなやりとりをし迎えて頂けたみたい。

居間に着くと、御節やら色々置いてあったがなによりもまず、

母父「何で付き合ったん！？」

誠「偶々、付属高校の後輩で、龍の彼女の友達で、試合見に来て知り合ったんや。付き合って3ヶ月くらいやな」

『うん、誠司先輩にはいつもお世話になってます。』

父「顔ちっちゃくて、テレビで見るよりお人形さんみたいに可愛らしいな！」

『全然そんなことないですけど、ありがとうございます/////』

誠「おとん、息子の彼女を何、口説いてんねん」

父「お前がこんな可愛い子捕まえてるとか、信じられへん。」

『でも、高等部でも誠司先輩とっても人気ですよ？
カッコ良くって優しいって』

母「こんなクソガキがね〜笑」

『そんな、優しくて素敵な人です、よ？』

父「なんてええ子…。
誠司に勿体無いけど、うちに嫁においで笑」

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