素敵な悩み ページ30
『もー、むり。』
沢山のカタログの前に項垂れるA
誠「ほら、無理せんとひと息入れよ」
ココアを渡すと、嬉しそうな表情で受け取る。
『丁度、糖分欲しかったの!…ん〜、美味しー♡』
誠「気になるドレスあった?」
床に座っている私の後ろのソファーに腰掛け、手前にあるドレスカタログを手に取って、ぱらぱらとめくる。
『もうね、どれきたら正解なのか全く分からない。しかも、色んな人からうちの着てとか仕事依頼みたいになってきて、今、物凄くグロッキー』
誠「Aは、何着ても似合うから、迷うよな笑」
後ろから抱き締めながら、耳元で言われる破壊力が半端なくて。
『!?…誠司くん、不意打ちやめて…/////』
誠「いやいや、なんぼでも言われとるやろー?笑」
『そーだけど、そーじゃない…////』
天然タラシな彼氏であることを、改めて認識するA
『誠司くんはどんなのが好み?』
誠「俺は可愛らしい感じがええなー。バッグリボンとか付いとるやつ。」
『あー、確かに可愛いね。そしたら、ウェディングはプリンセス系かなー』
誠「花婿にココアのお礼くれん?」
『…、しょーがないなぁ、ちょっとだけ、だよ?』
後ろから近付いてくる顔に、ゆっくり瞳を閉じれば、優しい口づけが降る。
素敵な式にしたいけど、今は2人での甘い時間に酔いたい気分。
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作者名:みむ | 作成日時:2018年10月5日 9時