解放 ページ20
警?「しっかり者で、生きていたらパパがこんな事するなんてやめてって言うんじゃないか?なあ?」
あ、この警察官らしき人…。
『…パパ、どうしたの…?』
?「キーラ!!やっぱり、キーラ!」
『パパ、やめて?私、パパとずっといるじゃない。お巡りさんに変な事言っちゃダメ!逮捕されちゃう!私、パパの娘なんです!』
?「キーラ、キーラぁ!!」
泣きながら、私に愛おしそうに抱きしめて泣く、中国系の50代くらいのおじさん。
ガシャン、銃が床へ落ち、ゆっくりとFBIと書かれた防弾ベストを着た男が拾い上げ、近づいてくる。
警?「娘さんだったんですね、勘違いしてすみません。ただ、きちんと調べたいので、警察まで来て頂けますね?」
?「キーラも一緒だな?」
警「はい、ただ、キーラは手足に軽い怪我してますから、救急隊が処置してからですよ。いいですね?」
?「あぁ、あぁ、もちろんだ!早く診てもらうんだぞ、キーラ」
『うん、わかったよ、パパ。』
念の為、と手錠を嵌めてから、ゆっくりと連れられ、パトカーへ。
警?「すみません、アドリブ振って」
『いいえ、娘の振りすれば多分、逃げられるとは思ってたので、簡易的な性格教えて頂けて良かったです、おかげでキーラになれた』
警「流石ですね」
肩をすくめて笑う。
『あの人は、一生、施設から出れないんですか?』
警「精神異常での主張で来るから、無罪になって代償として、恐らく。」
『…私ってキーラに似てます?』
警「答えづらいですが、はい」
『そっか。私も病院ですか?』
警「念の為に。無事でよかった。ファンなので。送っていきます」
『…、ありがとうございます笑』
車内で、ドラマのこと、行動分析など色々と褒めちぎられた。
病院であらかた治療(縛られたのが赤くなったのと、精神的ケア)をした後、病室で聴取されて、やっと病室が平穏になる。
こんこん、とノックをされた。
マ「入るよ?」
マシュー・グレイ・ギュブラー、こちらのドラマの共演者。
『あれ、マシュー、どうしたの?』
マ「どうしたの?じゃないよ、心配で来たんだよ。大丈夫かい?」
『あ、うん。何をされた訳じゃないから、大丈夫だよ。」
マ「あとさ、さっきナースステーションで携帯を預かったんだけど、凄い勢いでラインと着信が…」
『…予想はつくけど、一応聞く。出てる?」
マ「大々的にね、アジア圏とアメリカではプチパニック。日本人女優、撮影中に行方不明!」
『ですよねぇ…。』
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作者名:みむ | 作成日時:2018年10月5日 9時