遠くて近いII

この、可愛い生き物め。 ページ18

今日はホテルにお泊り。
お互い、遠征試合と番組ロケがかち合ったから。

こないだスーツが駄目になって、新調した誠司くん。
新しいスーツもかっこいい。ネクタイ外す仕草はいつ見てもたまんない、なんて。

誠「そんな見たっておもんないやろ？笑」

『新しいスーツ姿かっこいいんだもん笑』

誠「さよか？笑
…、ほら、おいで」

腕を広げて、ぎゅっとしてくれる。

『誠司くんっ』

誠「A…」

見つめ合い、ゆっくりとキスをして。
それが合図の様に、長い夜は更けていく。私の心に、わだかまりを作ったままで…。

翌日、秀太とちあちゃんとロケ休憩でお喋り。

秀太Side

秀「昨日は小林くんとこ泊まってたんだろ？」

うちの末っ子は、長年付き合っている彼氏に夢中。昨日も遠征で来ていた彼氏の部屋にお泊りするくらいにラブラブ。

『うん！…ねぇ、秀ちゃん」

秀「うん？」

俺にいやに真剣に話しかけてくる末っ子に俺も向き直る。

『ねぇ、スーツ姿って何であんな割り増しにかっこよく見えるのかな(真顔』

秀「…は？」

『だって、昨日ね、誠司くんがスーツ脱ぐだけでドキドキしちゃって、かっこよすぎたんだもん』

…ノロケ？
6年、決して短くはない時間過ごしている2人。
スーツ姿なんぞ何回も見ただろ…。

千「スーツ新しくした姿が更にかっこよくて、きゅんきゅんしちゃったの？笑」

『そう！ネクタイ外す仕草とか、一々かっこよくて…/////』

千『A、可愛い〜笑」

千晃がエスパー並みの推理して、惚気て、真っ赤にして顔を抑えるAを可愛い〜と抱きしめる千晃。

『も、秀ちゃんの衣装がワイシャツで思い出しちゃったじゃーん！

秀ちゃんもイケメンだから、かっこいいし！！』

千晃がAに、Aが俺に抱き着きながら。
何だこれ笑

しかし、さりげなく、かっこいいとか言ってくれる辺り、うちの末っ子はやっぱり可愛いヤツ笑

『しゅーた、2ショット写真撮ろ！ちあちゃんも！後で3人ね！』

小林くん、まだまだ、嫁にはあげらんねーや笑

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