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次に俺へ伝う言葉に顰めていた眉は、あっけなく元に戻る。
「かっ…かっちゃんが謝る、なんて」
「おっ…俺だって謝るわクソ！…あ〜〜…いや、折角作ってくれたのに、悪、かった」
嘘…。と小さく零れた口を手で覆って、再び瞬きする彼女にぐわっと犬歯を見せる。
思いとどまって、再び視線が白いシーツをなぞった。時折、温い風が頬を撫でる。
「…何笑っとんだ」
実に居心地が悪く意味もなくベッドの端を目で追っていると、含んだ笑い声。
心底おかしそうに笑いをこらえる彼女の頬を片手でつまむと、ごめんごめん。とくぐもった声で笑った。
「ふふ、ごめんね。…勝己くん、気にしなくていいんだよ。そんなの、何度でも作るよ」
当たり前だと言いたげに、気の抜けた柔らかな笑顔で微笑まれ心臓の奥が深く音を立てる。
それより怪我はと念を押された為、素直に治癒をしてもらって経緯を説明した。
時折驚いたり顔をこわばらせたりしつつ事実を受け止める彼女は、再び俺の右手を包む。
「勝己くんが無事なのが第一だよ。何度壊したっていい、捨てたっていい。勝己くんが生きてくれてることが、いちばんなの。」
ぎゅっと、小さな両手が祈る様に俺の手を包む。か弱い力でも、真っ直ぐの瞳は強く俺だけを捉えていた。
「気にしないで。私、勝己くんがヒーローになるお手伝いができるなら何だってするし、なんでも作るよ。だからちゃんと、無事でいてね。」
約束だよ。そう言ってへにゃりと笑った彼女を、俺自身の手で守りたいと思った。
小さい時から傍にいるのが当たり前で、守るのが当たり前で、俺より弱いからとか、女だからとか、幼馴染だからとか、上っ面だけの理由で彼女の隣を奪い続けてきた。
多分、彼女と出会って過ごしていく内にずっと、少しずつ溜め続けていた感情があったのだと思う。
自分の中で形になり昇華して、はっきりと意志になったのが今だと言うのは、何だか不甲斐ない気もしたが。
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Umi(プロフ) - なゆさん» わ〜！！楽しんで頂けてよかったです！こちらこそご覧下さりコメントまで頂戴しありがとうございます…！！ (2021年12月2日 21時) (
レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 終始ときめきっぱなしでした...！！好きです！ありがとうございました！ (2021年11月30日 4時) (レス) @page33 id: 8a48c9aede (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - 羽凪_9さん» 長いお話をご覧頂き、また私の妄想にもありがとうございます…！！同士様…！！🥺大変嬉しいです！よろしければぜひ、よろしくお願い致します🥰 (2021年11月27日 20時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
羽凪_9(プロフ) - 最後まで読ませていただきました！主様、分かります…バクゴーはどちらかと言うとかっこいーって感じだけど見れば見るほど…カワイクネ?思ってくるんですよね…ホントもうスンゴイ、分かります！… 、お気に入り作者様に追加させて頂いてもよろしいでしょうか?! (2021年11月27日 17時) (レス) @page37 id: cebfff4930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年11月25日 15時
