虎のところの愛され姫8【TJ】

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『ごめんね、私が甘かった。』


川｢もう謝らないで。Aは悪くないから。｣


『…私まだ、皆と居られる？』


川｢居られるに決まってるから。
お願いだからそんな事言わないで…。｣





バタバタと走ってくる声が聞こえる。
…閑也が話をしてくれたのかな。皆来たね。





宮｢A！！！｣


『かいと、皆…。』


七｢大丈夫だから、もう泣かないで。｣


『泣いてないから、』





そう言うAの目には涙が溜まっていた。
大きな目に、大粒の涙が溢れていた。





中｢ごめん、俺らの責任だな。｣


元｢ちゃんと話しとけばこんなことには…。｣


倉｢本当にごめん。謝っても許して貰える
事じゃないって言うのはもちろん分かってる。｣


『いいから、頭下げないでよ。』





1番辛いのは俺らじゃない。
絶対にAのはずなんだよ。
なのになんで涙を流さずに居られるの。





『…みんな、私はもう汚いから…。
これ以上皆とは一緒に居られない。』


吉｢何言ってんだよ？｣


『…Travis Japanを脱退して、日本に帰る。』


宮｢…え、今なんて…｣


『化野 Aは、ジャニーズ事務所を退所します。』





まさか、そう出るとは思ってもいなかった。
この感じ、滝沢くんには話したのかな。
嫌だ…そんなの絶対に嫌。何年一緒に居たの？





川｢…なんで？｣


『私は汚されたの。だから…』


中｢俺らは気にしないよ。
どんなAでも、Aが居なかったら
俺らはどうしていけばいいの？｣





海人の言う通りだ。
Aが居たから…Aを含めた8人だから
俺らは｢Travis Japan｣として活動出来た。





七｢…滝沢くんに電話する。
Aは絶対に辞めちゃダメだよ。｣


『こんな私なのに？皆優しくしすぎだよ。
辞めたく無くなっちゃう。早く切り捨ててよ。』


元｢辞めたくなくなっていいからさ、
もっと俺らと一緒に居てくれよ。｣


倉｢姉さんと一緒じゃないと俺らは嫌だ。
せっかくここまで頑張れたんだから…！｣





みんな必死だ。1人欠けるなんて、
それはもうTravis Japanじゃない。





『…まだ、居ていいの？』


川｢居ていいんだよ。居なくちゃならない存在なんだよ。｣





先程まで目に貯めていた涙をポロポロと流し、
いつもより弱い声で、俺らにこう言った。





『ありがと…これからもよろしくね…？』





ちゃんと守ってあげられるように、頑張らないと。

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