凍てつく心とアネモネの花 ページ32
『………そっか…。
やっぱり、そうなん、だ…ね……』
それが人間だ。
あの人間も、恐らく僕の事が気に入らなくなったんでしょ……？
皆も、きっと同じなんだ…。
氷「A、大丈夫…？」
『………大丈夫だよ…。
それが人間だもの……今更裏切られたところで、悲しいだなんて思わないよ…』
氷「っ違う……」
お姉ちゃんは、僕の言葉に顔を歪めて、今にも泣きそうな顔で小さく呟いた。
氷「………皆に、裏切られて…」
『………』
一瞬、ととさま達と過ごした記憶がふっと浮かんできた。
烏「A、この本丸には慣れたか？」
『……少し…』
烏「そうか。子らと仲良くなれているなら、父は嬉しいぞ。」
『………ふふ…』
『っ……大丈夫…。
別に、悲しくなんてない……よ…？』
だから、そんな悲しい顔しないで…？
お姉ちゃんは、何も悪くない…。
悪いのは、全部私なんだから…。
氷「私の前では、強がらなくても大丈夫だよ？
悲しいんでしょ…？苦しいんでしょ…？」
『……』
氷「……私ね、最初はここの人達の事、信じてたんだ。
でも、間違いだった。
皆、Aを殺そうとしてたから…」
『………』
駄目だ……悪いのは僕だ。
僕が全部悪い……。
お姉ちゃんに残酷な事を聞かせちゃったのも僕なんだから…。
お姉ちゃんは、押し黙る僕の顔を両手で包んで、そっと微笑んだ。
氷「A、一人で背追い込んじゃうのは良くないよ？
私なら平気だから。
だから……たまには、甘えてほしいな。」
『！！！』
その言葉で、僕が押し殺していた「恐怖」と「悲しみ」が溢れ出す。
僕は耐えきれず、お姉ちゃんに抱き付いて静かに泣いた。
『う、あぁぁ……ﾋｯｸ…もう嫌……！
信じてた、のに……僕、何もしてないのに…っなのに、どうして…！』
氷「…………それが、人間。
優しい言葉で惑わして、いらなくなったら即座に捨てる…。
あの人と一緒だね……」
お姉ちゃんがそう呟くと同時に、辺り一面にアネモネが咲いた。
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紅桜 - snow＊flowerさん» ありがとうございます！！！五月雨さんは苦労人(笑)ですからw 仰る通り、少しだけ「繰り返し一粒」を混ぜて、あとは「オレンジ」も混ぜてます！ (2018年7月9日 0時) (
レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
snow＊flower(プロフ) - とっても面白いです！五月雨さんの扱いが…wwあと、ボカロは「繰り返し一粒」ですか？ (2018年6月24日 1時) (レス) id: c02c4a7c7b (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 瑠璃さん» 面白いと言っていただけて光栄です…！ありがとうございます！！！ (2018年1月30日 21時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - めっちゃ面白いです！続きが楽しみです。 (2018年1月30日 20時) (レス) id: e9bbc75aa1 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - アップルパイの信者さん» どうもです！嬉しいお言葉をありがとうございます！！！桜華丸がどうなるか、是非とも楽しみにしててください！ (2018年1月29日 3時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
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