私の居場所…？【syp】

紫色的内心 ページ8

新しく俺に居場所ができた。
　
　
　

　
きっかけは、俺の隊に裏切り者がいる、ということではるばるニホンまで始末しに行った日の夜だった。
彼女_____Aは、血塗れで手の汚れた俺にも、ただのニンゲンとして接してくれた。
しかもAも居場所がなくて困っているようだった。
　
　

　
　
カミサマなんて信じていないが…ああ、これが運命かと直感的に感じた。
　
　
　

　
早速彼女の友人や同僚、家族、知り合いを潰していった。
だって、Aを知っているのは俺だけで良いから。
家族が生きていたら、Aが俺のことを考える時間が少なくなってしまう。
　
　
　
　

…Aに大事な人に手を出してないか聞かれた時はひやっとしたが。
脅しに使えるし、Aの言う"大事な人"を皆殺しにしたことは暫く黙っておこう。
　
　
　
______Aの居場所で、"1番大事な人"は、俺だけで良いのだから。
　
　
　
　
　
Aは俺の作った料理をとても美味しそうに食べてくれた。
…先輩から少し教えてもらった料理がこんなところで役に立つとは思っていなかったが。
　
　
　
　
あまりにも美味しそうに食べるので、俺も食欲が湧き、朝なのにしっかり食事をしてしまった。
…やばい。太るなこれ
　
　
　
　
俺が外に出るときも、しっかり約束を守って「行ってらっしゃい」と言ってくれた。
本当に俺は幸せ者だ。
　
　

　
________そんなことを考えていたら、距離感をミスって顔に血飛沫がついてしまった。
　
　

「哇,好脏啊(うわ、汚な)…」
　
　
　

思わず声に出た俺の暴言と裏切り者の叫び声は、廃工場の壁に吸い込まれて無くなった。
　
　
　
「这是最糟糕的(最悪や)…我不用再洗澡了(シャワー浴びんといけなくなったやん)」
　
　
　
まだAに血を見せる訳にはいかない。
　
　
　

「啊,我想回家(あ〜帰りたい)…」

　
　
　
腹いせに死体撃ちしたろかな…いや、死体撃ちする価値もないな…こんなやつ
　
　
　

「(はよシャワー浴びて帰らな)」
　
　
　
俺は足早に廃工場を後にした。

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