ふつかめ ページ2
…て
薄ぼんやりとした意識と、未覚醒状態の脳に響く声。
「(…何、もう…ゆっくり寝させてよ)」
…きて
朝の木漏れ日が目を刺す。
「ゔ〜……」
「
「わ、あ!!」
「っく…へんな声…
くすくすと手を口に添えて心底楽しそうに笑っているしらないひと。
朝の、頭に栄養が回っていないぼんやりした意識で必死に頭を回して状況を飲み込もうとする。
「あ、オハヨウゴザイマス…だっけ…ん???」
「私、まだ中国…」
「
「や、された…された、けど…私、あなたの名前知らなかったし…頭も痛くて…現実味がなかったと言うか…」
「
一体どこから説明したらいいんだと頭を悩ませるあのひとを横目に、おとといの記憶を何とか呼び起こそうとする。
「…あ、確か私、酔ってて…それで…あなたにぶつかって…??」
「ン、合ってます」
「ぶつかって…ぶつか……????????」
「あ、そっからもう覚えてないんデスカ」
いや本当に思い出せない。酔った勢いで誰かにぶつかって何かを話した…気が…するだけ。あのひとが私の名前を知ってたから多分自己紹介…はしたんだろうけど、馬鹿だな私。
「(いくら酔ってるからって初対面の中国人に名前教えるか!??!)」
「んー…んじゃあ名前、俺の名前覚えてないみたいなんでジコショーカイします。」
「俺は
「ショッピ…さん」
「ショッピくんって呼んでください」
即座に訂正を入れ、君付けをねだられる。きっと年上であろう彼への君付けは、胸の辺りがぐるぐるするといえか、ふわふわするというかなんというか…良くわからない羞恥に襲われた。
「…じゃあ、セツメイします」
「……はい」
彼________ショッピ…くんから聞いたのは、ぶつかった先であまりにも酔っている私を公園で世話をし、その途中でぺらぺらと私が名前と働いている職場の上司の愚痴、それから私の居場所がないし、私は誰の居場所でもない、という話をされた…らしい。
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ロト - utさんと恋バナっすか、、、、良いっすめちゃくちゃ良き!!! 夢主ちゃんカワユス! (12月8日 0時) (レス) @page25 id: 41e3ad35b2 (このIDを非表示/違反報告)
ロと - いいっすねぇ!!!めちゃくちゃ好きです!! (11月26日 15時) (レス) @page19 id: a5e85f110a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏恵 | 作成日時:2023年11月19日 21時