第5話 ページ6
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担任がやって来て、急に"個性"把握テストをすると言われ、
色んな人からジロジロ見られているこの状況をどう説明すれば？
芦 ｢ねえねえ、もしかして雪宮って不良？｣
『お、分かる？』
葉 ｢うんうん！だってそんな格好普通しないもん！｣
『変？』
芦 ｢いやいや！チョー似合ってんじゃん！｣
葉 ｢Aちゃんにしか出来ないよ！｣
女の子の友達は今までエマかユズハしか居なかった。
こんな風にちゃんと話出来るの何だかんだで初めて。
『2人とも、名前は？』
芦 ｢アタシ、芦戸三奈！｣
葉 ｢葉隠透だよ！｣
『三奈、透。これから仲良くしてね。』
｢もっちろーん！！！｣
全員のテストが終わるまで3人で話していた。
透なんて透明だから姿が見えないし、
三奈は年頃の女の子って感じで仲良くなれそう。
芦 ｢雪宮って中学でもモテてそうな顔してるけどどう！？｣
『どう、って言われてもなぁ…』
葉 ｢私もそう思う！メイクしなくても絶対可愛いもん！｣
『そんなこと言ってくれるの2人だけだよ。』
中学の頃はマイキー達がいたから男なんて作らなかった。
1回だけエイプリルフールで蘭ちゃんと付き合ったって
言った時は本気で殺されかけたこともあったし、
『あ、結果出るみたいだよ。見に行こ？』
1位取って自慢してやらなきゃ。
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雪宮 A
50m走:2秒58
握力:測定不可
反復横跳び:102回
走り幅跳び:100m
上体起こし:67回
長座体前屈:94cm
持久走:1分53秒
ボール投げ:測定不可
最終結果［1位］
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入学初日。"個性"把握テストが終わって、
3人で教室から学校の門まで歩いていた時だった。
芦 ｢雪宮ちゃんと1位だったね。｣
『当たり前〜。』
葉 ｢Aちゃんの"個性"ってなんなの？｣
『えっとね、』
2人に私の"個性"を教えようとした時。
｢Aさん！｣
『…えっ、千冬！？』
千 ｢一緒に帰りましょう？後ろ乗ってください。｣
『それが、』
駅まで一緒に帰ろうとしていた2人の方を見る。
芦 ｢私たちのことはいいって〜！｣
葉 ｢また明日ね〜！｣
『あ、うん？』
2人は私たちを避けるかのように走って帰っていった。
『…なんかあったのかな、』
千 ｢Aさん行きましょう？｣
『ん、』
千冬の後ろに乗って、かなりの遠回りをしながら帰ることに。
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