短編集 (ページ12)

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神山【15:25】ページ12

棚を整理していたら小学生の時のアルバムが出てきた。

ガキ大将をしていたちっちゃい私と泣き虫で女の子みたいだった智洋。

｢ねぇねぇ！智洋！懐かしくないこれ！｣

神｢うわっ！Aまだアルバム持ってたん？！

これほんま黒歴史やねんけどー、、｣

智洋は小学生の頃、女の子みたいな顔が理由でクラスの男の子からよくいじめられていた。

我慢してても、悔しそうに目に涙を浮かべていて。

その度にガキ大将をしていた私が智洋をいじめていた男の子とよく取っ組み合いのケンカをしていた。

｢でもあいつらの前では1回も泣かなかったもんねー笑

偉かったよー笑｣

神｢あー！！もうやめてぇぇぇ！！//｣

ひとしきりからかい続けていたら急に智洋が私の手からアルバムを奪い取った。

｢なにするの！｣

顔を真っ赤にさせながら私を睨む智洋。

神｢いまは！！、もう名前に守られるような男やないから！！

せやから、いつまでも友達みたいな距離はいやや、｣

最初の勢いはいずこか、言い切る前に尻すぼみになっていく声。

｢智洋？｣

神｢、、10年近くおっても気づかないもんなんやなあ。。

ずっと好きやったで？

今度は俺に守らせてや｣