検索窓
今日:21 hit、昨日:13 hit、合計:188,122 hit

決勝戦 ページ31

.





全日本バレーボール高等学校選手権大会
宮城県代表決定戦 決勝戦




(き、緊張する)



私と同じように、コートの中での緊張を隠しきれてない烏野高校の選手を見る。


白鳥沢は、まだコートに入ってきていない。


インターハイ同様に学校総出で埋め尽くされた観客席は白と紫。


私はそんな白と紫に紛れるようにして配置につく。


大太鼓に合わせた掛け声。
メガホン。
応援プラカード。
学校名の書いたのぼり。
高い笛の音。


それから【強者であれ】力強い字で書かれた横断幕。





《ダダダダンダダンダンダダン》




その大太鼓が合図かのように。






白鳥沢(しーらとりざわ)

《ダダンダンダダン》

白鳥沢(しーらとりざわ)

《ダダンダンダダン》




私は高く高くポンポンを上に掲げ腕を振る。





《ダダダダンダンダダンダンダダンダンダンダン》




「さぁ、行きましょう」

『さぁ、行きましょう』




がんばれ、がんばれ。





「今日の相手は」

『今日の相手は』

「烏野高校」

『烏野高校』




大丈夫。




「よろしくよろしく」

『よろしくよろしく』






そして────





『ワァ』





会場に入ってきた白鳥沢の選手たちに、沸き上がる観客席。


あぁ、風格が違う。


私は堂々とする五色くんを目で追う。


対戦相手と、全然違う。


慣れ、だろうか。


それとも、王者としての、威厳だろうか。


選手が揃ったところで、各校順番にウォーミングアップが始まる。






「ファイトー若利!」

『ファイトー若利!』




昨日見た、小さな烏。





「見て!あんなちっちゃい子がいる」
「補欠かなぁ」
「なーんかかわいそうになるね」
「どうしても弱い方を応援したくなっちゃうよね」



そんな制服の生徒の会話。


ここまで来て、弱いわけがない。






「ファイトー獅音!」

『ファイトー獅音!』




そして、小さな烏が、飛んだ。


違う意味でわっと驚きの声が上がる観客席。


でも、勝つのは白鳥沢(ウチ)だ。





「ファイトー工!」

『ファイトー工!』




私は知っている。


どんな飛び道具を使ってこようが、絶対に負けない。







.

エール→←春高代表決定戦



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (458 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
437人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 五色工 , 白鳥沢   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あまね(プロフ) - 3年ぶりも大好きです (2月18日 3時) (レス) @page42 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
hwanieee - 私が好きな自信満々ででもまだ完璧じゃなくて繊細な五色くんがいて感動しました! (2月12日 10時) (レス) id: 307954f471 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年8月14日 20時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
和敬 - 出会って1年と経ちますが、今でもこの小説だけは何十と読み直してる位 大好きです。甘酸っぱくて、だけどちょっと、もどかしさもあって 。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2020年11月9日 0時) (レス) id: a0a88ff10f (このIDを非表示/違反報告)
てつこ - 最高の夢をありがとうございます (2020年1月28日 1時) (レス) id: d5585a65a4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小鈴 | 作成日時:2019年8月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。