自分の意思 ページ28
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「それじゃ、来月の運動部の大会のチア応援だけど」
練習後のミーティング。
私は一番後ろで膝を抱えて座っていた。
運動部によって応援は様々で、大会の前月から自分たちの持ち場の運動部の応援に合わせた踊りや掛け声を練習する。
「第一週の土曜日はバスケ部の予選が入ってるから、それは全員で行く」
部長がホワイトボードの予定表に、マーカーで書き込んでいく。
「次なんだけど」
ココ、と部長がホワイトボードを指す。
その日は───
「バレー部とラグビー部が被ってる」
春高代表決定戦。
「で、この間のバレー部とハンドボール部の時のように学年を半分にしていこうと思うんだけど」
私は、バレー部の応援に行きたい。
インターハイ全国大会の時に、後悔したんだ。
心の中では思っていても、主張するのは難しい。
「どっちに行きたいか、希望ある?」
でもここで言わなきゃ、ずっと変われない。
今までと同じだ。
ヘタレなりの覚悟を。
「私はバレー部行きたいな〜」
「でもどうせ全国行くだろうし、その時でもいいかな」
そんな先輩たちの会話が耳に届く。
「A、どうした?」
恐る恐る手を挙げた私に、部長が気づく。
「あ、の」
部員全員の視線が私に向いている。
「なにA。言いたいことあるならはっきり言いな」
先輩が厳しい口調で、でもどこか優しい声色で言う。
「…私、バレー部の応援に行きたい、です」
私の言葉に、誰も、何も答えてはくれない。
助けを乞うように部長を見るけど、何も言わない。
皆、バレー部の応援に行きたいよね、きっと。
こうやって少し引こうとしている時点で、私はすでにヘタレの域を超えているのではないだろうか。
あー、ダメかな。ダメ元ではあったけど。
でも、私には、応援したい人がいて。
「部長」
その声に、俯きかけていた顔を上げる。
斜め前に座っていた一年生だ。
一年生の中で、ずば抜けてセンスのある子。
いつもこの子の動画を参考にさせてもらっている。
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あまね(プロフ) - 3年ぶりも大好きです (2月18日 3時) (レス) @page42 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
hwanieee - 私が好きな自信満々ででもまだ完璧じゃなくて繊細な五色くんがいて感動しました! (2月12日 10時) (レス) id: 307954f471 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年8月14日 20時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
和敬 - 出会って1年と経ちますが、今でもこの小説だけは何十と読み直してる位 大好きです。甘酸っぱくて、だけどちょっと、もどかしさもあって 。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2020年11月9日 0時) (レス) id: a0a88ff10f (このIDを非表示/違反報告)
てつこ - 最高の夢をありがとうございます (2020年1月28日 1時) (レス) id: d5585a65a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小鈴 | 作成日時:2019年8月25日 22時