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#08 ページ8

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「あ、そーだ。見てくれよA」



教室に段ボールを置いてバレー部の部室に向かう途中で、思い立ったように木兎が私の前に出てくるりと一回転して見せる。


え、なんだろう。髪切ったとか?いや、あんまり変わらないな〜。




「ん?わかんねーの?シューズ!この間一緒に買いに行ったろ!」



その言葉にハッとして視線を落とすと、この前木兎が購入した白にラインが入ったシューズを履いていて、ぴょんぴょんと跳ねる。





「これはいてから足が軽くなったみてーに高く飛べるし、スパイクもすげー決まるんだよ!」





ありがとうな!

そう言って歯を二ッと見せて笑う木兎に、私は ‟何もしてないのにな” と唇を噛む。


たまたま私の選んだシューズと赤葦が勧めたシューズが合致しただけ。


でも―――





「うおっ、どうしたA!ていうか待て!俺、汗臭いし!」





無性に木兎に抱きつきたくなって、私は木兎の背中に勢いよく飛びついた。




「ごめん、学校で」

「んーん、いーよ。最近部活忙しくて構ってやれてないし。ごめんな?でも、このタイミングで汗臭いとか言ったら俺相当へこむよ…?」

「ううん、木兎の匂い、落ち着く」




木兎が私が回した腕を解いて、こっちに体を向ける。


そして、正面から私を抱きしめてくれる。


暗い校舎で、月明かりが私たちを照らす。


木兎のがっちりとした体。


―――やっぱり、好きだなあ。




「A、今度、応援に来て。俺、頑張れるから」

「うん、勿論行くよ」




ふふ、と笑って木兎に回す腕に力を込める。


たまに、木兎が年下の後輩に感じることがある。


こんなに大きな体をしているのに、小さく感じることがある。





「木兎の好きな焼肉弁当とレモンのはちみつ漬け作ってく」

「お、マジで!?頑張っちゃう」





落ち着く。
木兎に触れていると、落ち着く。






「何してるんですか」





ふと聞こえた不気味な声に、私たちは体を離して窓の方を見ると、




「木兎さん、早く着替えてください。部室の鍵閉めますよ」



窓から顔を覗かせる赤葦がいた。



「アカーシ!だからいきなり現れるのやめて!」

「ずっといました」

「いつから!?」



また赤葦か。
私は肩落として「行こう」と木兎の腕を引っ張った。


でもこれは一階で乳繰り合っていた私たちが悪かった。


こうして、木兎と二人で帰路につく予定が、気づいたらいつものごとく、その中には赤葦もいるのだった。


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設定キーワード:ハイキュー , 木兎光太郎 , 梟谷   
作品ジャンル:アニメ
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小鈴(プロフ) - c.fさん» ツボ押しマッサージは実は得意です…(笑) 実は書きたいことが膨大すぎてこれでもかなり話を削ってます…。たった一ページにお話をまとめるというのは、大変難しいことだと痛感しました(涙) 短編集書いている方々尊敬です…。 (10月4日 23時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)
c.f(プロフ) - 番外編読みました。私のツボを抑えておられますね…最高です。そして実は短編集とかもいける口では…?と思ってしまうほど纏まった内容でドキドキが止まりませんでした!また更新楽しみにしてます! (10月4日 21時) (レス) id: 05c431cb99 (このIDを非表示/違反報告)
小鈴(プロフ) - 江さん» ありがとうございます!合間で追加していく予定なので^^これからも小鈴ともども本作品を宜しくお願いします! (10月3日 20時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 通知がきて飛んで来ました!やっぱり木兎さんの書き方上手ですね。強引な感じも好きです。そして作者さんも好きです。これからも楽しみにしてるので更新頑張ってください!!! (10月3日 18時) (レス) id: 1247715456 (このIDを非表示/違反報告)
小鈴(プロフ) - らるさん» 大変嬉しいコメントありがとうございます!木兎さんの作品って思ったより少ないですもんね…。是非他の作品もお読みください。続編は機会があればまたよろしくお願いします! (9月25日 18時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小鈴 | 作成日時:2019年7月30日 20時

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