アネモネ

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「はーい。カットー。確認しまーす。」

監督さんの声がかかった

「OKです。お疲れ様でしたー」

CM撮影終了ー

「あー緊張したー」

凌くんがいつもの笑顔で話しかけてきた

『凌くん色気凄すぎだよ‼こっちの方が緊張しちゃったよ‼』

「えーホントに？俺ぎこちなくなかった？」

なんだよ。自覚なしかっ

『本当にキスされるかと思った(笑)』

「本当にキスしたら、茜さんに殴られる(笑)」

『.....茜ちゃんならやりかねない......』

2人で苦笑いしてると、

「ちょっと、いい度胸じゃない？あたしに喧嘩売ってんの？ま・つ・だくーん？」

茜ちゃんが笑顔で近づいてきた

「ははははー、ジョークやんジョーク」

凌くんの顔が引きつっている(笑)

『茜ちゃん、お昼なんだけど、凌くんと大にゃんとご飯食べてきていい？』

「なら、車回してくるから、松田くんも乗ってって」

「お言葉に甘えさせてもらいます」

やったーお昼は大にゃんと一緒ー

今日のブログのネタは決まりだな

車に乗り込んで20分ほどで、オシャレなイタリアンの店に着いた

「じゃあ時間になったら迎えにくるから。」

茜ちゃんは事務所で打ち合わせがあるらしく、一緒に食べられないらしい

『じゃあ、またあとでー』

「じゃあ松田くん、Aをよろしくね」

「はーい。A、大介もう入ってるって。」

『じゃあ急がないと』

店に入ると、予約の有無を聞かれたので、

待ち合わせしていると言うと、少し奥の仕切りがあるところに通された

「2人とも遅ーい」

大にゃんは頬を膨らませながら座っていた

「2人とも遅いから、1人で食べてようかと思ったよ」

『ごめんね大にゃん。』

「Aちゃんはいいよー。」

「ちょっと待てや。何でAだけやねん。俺も許せや」

凌くんが、大にゃんを揺さぶる。

この2人が並ぶとカップルにしか見えない。

「はいはい。わかったから、何か頼もう」

大にゃんが華麗にスルーしてメニューを開いた

「.........俺の扱い」

凌くんが苦笑いしてる

「Aちゃんはどーする？」

大にゃんがメニューから覗いてきた

大にゃんは本当に凌くんを虐めるの好きだな(笑)

『ふふっ、カルボナーラがいい』

「なに笑ってるのー」

大にゃんがキョトンと、首を傾ける

うん、可愛い。年上の男の人に言うことじゃないけど、可愛い。

『大にゃん、凌くんのこと好きだなーって思ってた』

「なっ‼それ思うよな‼」

凌くんが、ドヤ顔をしてくる

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