ぎゅっと、8 ページ8
｢おー、松田も萩原も来たか｣
警視庁を出ると、入口すぐ側に見慣れた巨漢。
伊達航が爪楊枝をくわえて立っていた。
｢待たせてごめん航｣
｢たいして待ってねぇよ。それにしてもよく見つけられたな。正直見つけられなくて1人で出てくるもんだと予想してたんだが｣
｢じゃぁ予想は外れたってわけだ。二人共喫煙室でだらけてたよ｣
気安く言葉を交わす2人に少しのジェラシー。
畜生、俺も名前で呼ばれたい。
ぅーうー唸った俺の頭を松田が小突いて、一行はラーメン店へと歩き始める。
店は程々に混んでたけど、タイミング良く席が空いたらしくスムーズに座ることが出来た。
野渡と伊達、俺と松田が隣り合うという、予想できていた席順。
気を遣った松田が俺を野渡の正面に置こうとしてもたついたのを2人に不思議そうな顔で見られた。
｢とんこつで｣
｢塩｣
｢俺はしょうゆにしようかな。萩原は？｣
｢え？ えっと、じゃぁ俺もしょうゆで｣
伊達、松田に野渡とぽんぽん注文されたもんだから、全く考えてなかった俺は思わず野渡と同じものを頼んでしまった。
なんだか気恥ずかしくなった所に｢おそろいだな｣とこちらを見て笑う野渡。そういうとこだぞ。
｢それにしたってこうして集まるのは久しぶりじゃねぇか？｣
何気無い伊達の一言に一斉に頷く他3人。
まぁ警察官は暇じゃないからなぁ……。
｢6人全員で集まれたらよかったんだけど仕方ねぇな｣
｢相変わらず野渡は人気者みてぇじゃねぇか｣
｢なんだそれ……俺よりも萩原の方がモテるだろ。この前交通部の子達がきゃー萩原くんかっこいいっつってんの聞いたけど｣
｢裏声やめろきめぇ｣
｢萩原といやぁ最近こいつアイスの食いすぎで腹壊してた｣
｢ちょっ、じんぺーちゃんなんで言っちゃうの！？｣
｢萩原ぁ……警察学校ん時にアイスは食いすぎるなとあれ程Aと降谷に絞られてただろうが……｣
｢俺あんま絞ってねぇよ｣
｢俺はお前に取られたポピコの恨みを忘れてない｣
｢そういえばうちの課の女子が松田の事狙ってたぞ｣
｢わっじんぺーちゃんモッテモテ〜｣
｢きゃーじんぺーくんイッケメン〜｣
｢よし萩原と野渡歯ァ食いしばれ｣
他愛のない会話が続く。
気を張ることのない空気に初めてだらけの警察官生活で疲れていた心が暖かくなる。
今は2人欠けているけど、近いうちにまた皆で集まれたらいいな、なんて思ったりもしたのだ。
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和美/美香 - どういたしまして♪いえいえ。 (2019年3月20日 23時) (
レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - さーもんまりねさん» わ〜、わかりみありますか〜！！ こちらこそお読み頂いて感謝です〜！！ (2018年11月30日 21時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
さーもんまりね(プロフ) - 受け主地雷分かりみしんどいです。攻め主君最高でございました!!素晴らしい作品をありがとうございました！ (2018年11月30日 0時) (レス) id: cf8a3e5bab (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - k373さん» ありがとうございます〜！ そう言っていただけると書いてて良かったなぁ、って思えます(つω`*) これこらも楽しんで頂けるように精進して参ります(*´▽`) (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - 和美/美香さん» ありがとうございます！ 楽しんで頂けたのならなにより♪ (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィラン | 作成日時：2018年11月7日 0時
