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ぎゅっと、5 ページ5

連絡くれなかったとかいってないで、自分から誘えば良かったんだ。連絡こねぇ、ってつまり、俺の連絡を待っててくれてたって、そういうことだろ!?

あぁもう、俺ってばほんとバカ!!
気分が昂って、体温が上がる。熱を放出するように、口を開いた。


「嫌いじゃない!! 嫌いなわけあるかっ、だってこんなに、」


好きなのに。


噛み付くようにまくしたてて、ポカンと惚けた面をする野渡を見つめて、ん? となった。


ちょぉっとまておれ、いま、なにをくちばしった……???


いま、確か“好き”って音が口から漏れたような?? え、俺の口は感情と直結でもしてんのか、なに勢い余って告白してんの!!?

するつもりのなかった告白に、顔に熱が集まる。赤くなっているだろうことは火を見るより明らかだった。


野渡の顔を見てらんなくてカウンターに突っ伏す。野郎に好き、なんて言われたって嬉しくないだろうに。あぁ、やらかした。


無言の野渡に内心戦きながら、顔を上げられないでいる。と、クス、小さな笑い声が聞こえて、頭に暖かな重み。あぁ、撫でられてる。安心感が身を包んで思わず目を閉じた。


「じょーだん。ごめんな? 萩原。試すような真似しちまって。お前が俺の事好いてくれてるなんて分かってたよ。だからそんなに拗ねんなって。」


じょうだん。冗談と言ったかこいつ!!!

つまり俺の口から「嫌いじゃない」程度の言葉を聞くためだけにあんな事言ったのかコノヤロウは。畜生なんか腹立ってきた。

野渡は俺の告白を『like』の方の好きだと受け取ってくれたようだ。喜べばいいのか、これは。


ともかく一発殴ってやろうと意気込んで顔を上げて、でも、と続いた野渡の言葉に自然と耳を傾ける。


「さみしかったのはホント。だからこれからはもっと俺に構ってな?」


こてん、と緩く首をかしげながら囁くように紡がれた言葉に、俺は再び撃沈するしかなかったのだ。



***




次の日の休日は、二日酔いによる起床時間の遅さと頭の痛み、そして昨晩の野渡を思い出して身悶えていたらあっという間に過ぎていった。

ぎゅっと、6→←ぎゅっと、4



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和美/美香 - どういたしまして♪いえいえ。 (2019年3月20日 23時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - さーもんまりねさん» わ〜、わかりみありますか〜!! こちらこそお読み頂いて感謝です〜!! (2018年11月30日 21時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
さーもんまりね(プロフ) - 受け主地雷分かりみしんどいです。攻め主君最高でございました!!素晴らしい作品をありがとうございました! (2018年11月30日 0時) (レス) id: cf8a3e5bab (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - k373さん» ありがとうございます〜! そう言っていただけると書いてて良かったなぁ、って思えます(つω`*) これこらも楽しんで頂けるように精進して参ります(*´▽`) (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - 和美/美香さん» ありがとうございます! 楽しんで頂けたのならなにより♪ (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フィラン | 作成日時:2018年11月7日 0時

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