ぎゅっと、2 ページ2
警視庁警備部機動隊の爆発物処理班に所属する俺、萩原研二と、警視庁捜査一課所属の野渡とでは、ぶっちゃければ接点が無い。
警察学校時代は一緒に行動する程仲が良かったといえど、どちらかといえば俺は松田、野渡は伊達と一緒にいる方が多かった。降谷は諸伏。
他2組が幼馴染だから、ペアを組むとなると必然的に伊達と野渡が組んだ。そこからはもうずーっと同じ。ペアが変わることなんてない。段々と心の距離を縮めていく2人を、俺はもどかしい気持ちで眺めるしかなかった。
そんな伊達と野渡は所属も一緒だ。警視庁刑事部捜査一課、強行犯捜査の三係。何も警察官になってまで一緒にしなくても、と俺は彼らの所属を聞いた時神様を恨んだ。俺も松田と一緒だけどそれは棚に上げて。
ぶすくれながら日々の業務をこなす。
退社時間だってそうそう被らない。一日中野渡を見かけ無い事なんてザラ、むしろ見ることが出来ただけでもラッキーだ。
あーあ、野渡に会いたい。
どうせ今日も伊達と楽しく飲みにでも行ってるのだろう。そういう報告が伊達からしょっちゅう入る。うるせぇやい、俺だって野渡とサシで飲みに行きたいんだ。
嫉妬なんてクソだせぇ。
分かってはいるけどココ最近見かけることすら出来なくなった野渡の姿に思いを馳せ、じわり、涙が浮かぶ。
周りの目も気にせず机に突っ伏して、友達に嫉妬なんて、と自分を募ってみても心は晴れない。
グズグズしてれば周りがザワついたのが分かった。でも俺は涙目なんて見られたくないから顔はあげない。どうせ松田が女の子に冷たく当たって泣かせたとか、そういうやつだ。そんなとこ見たことないけど。
よし、松田誘って飲みに行こう。明日は休み。思う存分飲みまくってやな事全部忘れる。忘れられたら苦労してないけど。
そんなことを思っていれば人の気配が俺の隣で止まった。退社時間間近に来るやつなんて松田以外いない。丁度いいや、さそっちゃおう。
｢まつだぁ、今日さぁ……｣
ポン、と頭に乗せられた暖かな感触に、あれ、松田じゃねぇ、と思考が固まる。
恐る恐る顔をあげれば、
｢残念萩原、俺松田じゃねぇんだ｣
蛍光灯の安っぽい光を受けて艷めく髪、深く色づいたまぁるい瞳に、青みがかったスーツが驚く程似合っている野渡が、俺を覗き込むようにしてそこにいた。神か。思わず思考が停止する。
｢の、わたり……？ ｣
｢おー、久しぶりだな｣
絞り出すようにして読んだ名前に、ニカッとわらって野渡は俺の頭を撫でた。
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和美/美香 - どういたしまして♪いえいえ。 (2019年3月20日 23時) (
レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - さーもんまりねさん» わ〜、わかりみありますか〜！！ こちらこそお読み頂いて感謝です〜！！ (2018年11月30日 21時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
さーもんまりね(プロフ) - 受け主地雷分かりみしんどいです。攻め主君最高でございました!!素晴らしい作品をありがとうございました！ (2018年11月30日 0時) (レス) id: cf8a3e5bab (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - k373さん» ありがとうございます〜！ そう言っていただけると書いてて良かったなぁ、って思えます(つω`*) これこらも楽しんで頂けるように精進して参ります(*´▽`) (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - 和美/美香さん» ありがとうございます！ 楽しんで頂けたのならなにより♪ (2018年11月20日 23時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィラン | 作成日時：2018年11月7日 0時
