Episode:14 ページ15
｢陣平の言いたいことは分かる。警察として一般人を見殺しになんてできやしないから、一緒に死んでくれ、ってところか？｣
くい、と引き寄せて抱え込んだ頭が、微かに頷く。警察官だのという正義の味方はこうも罪悪感抱え込んじまって大変なもんだな。
俺くらい吹っ切れて、楽になれればいいのに。それが出来ないから、コイツは警察官なんてものをやっているのだろうけど。
生きづらいやつだなぁ、口だけでそう呟いて頭を撫でる。ガタン！！ と音を立てて観覧車が止まった。丁度
これもきっと犯人の思い通りだろう。相手は随分ロマンチストのようだ。
大きな窓から見える景色に魅力なんてなんも感じなかった。だって辺り一面ビル、ビル、ビルだ。これを見たがるやつもいるってんだから人間分かんねぇもんだな。
｢なー陣平、俺さ、いいこと思いついたんだけど｣
ポンポン、背中を優しく叩いて顔を上げさせる。罪悪感に歪んだ顔がなんだか面白くって笑ってしまった。やばい絞められる。と思ったものの一向に手が出てくる気配がない。
弱ってんなぁ、と思う。もうすぐ死ぬかもしれねぇってんだ、当たり前だろうけど。俺みたいな図太い奴と一緒にされたら溜まったもんじゃねぇか。
不安気な顔の陣平の、透き通った瞳をしっかり見据えて、明るい顔を作る。
｢なぁな、陣平、そんなに悲観するこたねぇよ。もひとつの爆弾の在処も知れて、死なねぇかもしれない方法、考えたから｣
｢……んなの、ある訳ねぇだろ｣
まぁ、ゴンドラに乗って、観覧車はてっぺんで動きを止めている、しかも爆弾とランデブー中ときた。となれば普通の人なら死んだと思うかもしれない。
───だがまぁ、生憎と俺は普通の人じゃねぇんだよなぁこれが。
｢大丈夫だっつの、俺が何とかするから、陣平は爆弾の在処死ぬ気で記憶しろ｣
爆発3秒前、在処を視認したら陣平ごとこっから飛び降りちまえばいい。流石に骨の1本や2本や3本……何本持ってかれるかはわかんねぇけど、上手くやれば死にはしねぇだろ。
こんなこと言ったって不安を煽るだけなのは分かってるから、方法については口を噤む。
そうしていれば、陣平は俺が只の気休めにあんな事を口走ったとでも思ったのか、自嘲げに笑って携帯を取り出した。
まぁ保険に打ち込んだっていいけどさ、きっと地上に着く頃にはオシャカになってると思うんだよなぁ……。言わねぇけど。
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はろ。(プロフ) - 番外編ないんですか？みたいです！！！！！！ (2022年5月16日 0時) (
レス) @page19 id: 54f54d302e (このIDを非表示/違反報告)
二階堂嗹哉（廻）(プロフ) - あなたか！！あなただったのか！！（机バァン）（警察学校側から読み進め戻ってきた謎主）じんぺーちゃんかわいい！次ははっぎも救いましょう！！ (2019年5月18日 22時) (レス) id: b3cb4375d4 (このIDを非表示/違反報告)
フィラン(プロフ) - 有明さん» 分かりますか〜！わーい(*´▽`) 未来で皆笑えてたら最高にハッピーですよね！ コメントありがとうございます！ (2018年11月9日 6時) (レス) id: e3629716db (このIDを非表示/違反報告)
有明 - 攻め主いいですよね！分かりますその気持ち。松田くん達には幸せになってほしい！応援してます。 (2018年11月8日 23時) (レス) id: 54541a3b44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィラン | 作成日時：2018年11月7日 0時
