赤に染まる、僕の瞳は。daiki×ryosuke

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doctor





「ごめん、」





90度近く頭を下げ
短く、それでも深く謝罪を述べたのは
ファルコンだった


呼び出され作戦ルームに集まるメンバー、
ただ一人がいないけど。


たった一言の彼の言葉。
それは、“失敗”を意味していた。





「ふざけるな、と僕はまず最初に言いたいよ」

「……ああ、」

「たった一回のミスがファルコンの、いや、僕ら全員の首が一気にはねることになるんだよ」





今回は例外だった。

Aや本部からの指令ではなく、
僕らの独断で暗殺、
情報をはいてもらおうとした。


だから、僕らは生きている。
ここにいる。


ファルコンに言ったように
僕らは一回のミスで
簡単に殺されるシステムになっている。

情報がたとえ一欠片でも
漏れてしまえば、僕らは所詮駒。
用済みというわけだ。





「ドクターの言う通りだよ。ファルコン。

今回は奇跡中の奇跡だったね」





バレットがホッとしたように息を吐いた。
それが合図となったのか、
皆次々に体の力が抜けていく。





「ドクターの説教は、されてない俺らの方も説教されてる気分だ」

「ほんとほんと。毎回ビクビクしちゃうよ」





スコープが苦笑いをする。

それに続けて
のび、ことSHINOBIも
相槌をうった



ソニックに甘いコーヒーを頼むラピッドや
すでに部屋に帰ろうとしているギーク、



はあ、まったく。
なんなんだ。
この緊張感のなさは。

まあ、これが僕らの良いところ。
他の奴らには真似できない、
この唯一無二のグループの在り方。




だからさ、ファルコン。

そんな顔いつまでもしないでよ。




俯き続けるファルコンの頭を
ポンポンと軽く叩いて
僕は作戦ルームから出た。


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