＊２４１話 side川村壱馬 ページ42
貴方の名刺を貰ったあの時から…。
貴方のスマホに電話をかけたときから…。
貴方だけは特別だって、分かりやすくアピールしてきたつもりなんやけどなぁ。
ホンマに手ごわい。
俺みたいな好意を寄せる男に言い寄られることに慣れてるんかなぁ。
気付かないフリしてるだけ？
「壱馬くんと二人でお食事なんて、久しぶりですね」
楽しみです、と呟いた彼女のそれは
本心なのかお世辞なのか。
そんな単純な言葉で浮かれてる俺がいる。
さっきまで、彼女に弄ばれてるんじゃないかって
ちょっと不安になってたのに。
楽しそうな彼女にそんな思考は一気に吹っ飛んで行った。
恋は盲目ってこういうこと？
アホらしい、でも心地いいから、やめられない。
壱「…そっか、一回デートしてるもんな」
「デッ…！？あ、あれはやっぱりデートになるんですか！？」
壱「俺はデートやと思ってたけど」
「そ、そう、なんですか…」
あ、ちょっと意識してくれたんかな。
やっぱり意識してほしくて、前に二人でデートをした時の話を持ち出した。
ほんのり頬を赤く染めて、俺の髪をいじいじとするAさんが可愛くて
思わず笑ってしまう。
そしたらムッとする表情まで、完璧に可愛い。
その耳に輝くピアスは俺とお揃いで
今もメイクルームの鏡に映る俺らの耳に輝くのは
真っ青なサファイア。
それに気づいたのか、彼女はハッとした表情をして、視線を逸らしてしまった。
…そんな可愛い表情見れたなら、やっぱりプレゼントじゃなくてお揃いで良かった、なんて思っちゃって。
俺、らしくもなく一人の女性に振り回されてるなって、改めて思った。
「なんのお洋服着て行こうかな〜…」
なんてボソッと呟きながら今度は俺のメイクをし始めるAさんに
俺の心臓はうるさいままで
俺の横に立って、目が合うとニコリと笑う彼女に
勘弁してくれと顔を覆いたくなる。
いつもみんなの前にいるような、Tシャツにスキニーパンツ姿以外も見れるんじゃないかって
変に期待しちゃうし…何か特別感すら感じる。
…俺の好みの洋服を伝えたら、その通りの格好してきてくれるかな。
……なんて、それは…。
俺の告白が成功した後かな。
壱「…Aさんなら何でも可愛いよ」
「っ…ふふっ、ありがとうございます」
俺の本心を、お世辞と受けとっているだろう彼女は
俺なんかよりよっぽど、ズルい人。
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
