＊２３２話 ページ33
次の会議で使う資料を持って、会議室に入ったとき…。
誰も使っていないはずの会議室に人が居た。
一瞬部屋を間違えたのかと思った。
しかも…。
「っ…！」
今、めっちゃ気まずい相手である、藤原樹。
どうしよう、まだ会議まで時間があるし、別の部屋で待機しておこうかな。
そう思って部屋を出ようとしたとき。
樹「……ねぇ」
いきなり声をかけられて、心臓が大きく跳ねた。
パッと振り返って、彼を見てしまう。
彼の…睨むような鋭い視線と目が合った。
「……何？」
樹「……こっち、来て」
なんなの？急に。
今までずっと無視して来たくせに。
二人きりにならないようにしてたくせに。
私の気のせいだっていうの？
「……………」
少し考えて、彼のほうへ歩き出した。
椅子に座る彼の横で立ち止まる。
樹「……もし」
「…………？」
樹「…この人には勝てないなって思う人が居たら、どうする？」
「…………」
突然聞かれたことに首を傾げる。
この人には勝てないなって思う人？
私の頭の中は？だらけだったけど
彼の声色があまりにも真剣だったから、茶化すのも違う気がした。
どういうジャンルで勝てないか、は分からないけど…。
「…とにかく挑む」
樹「……ふっ笑」
「あ、馬鹿にした」
樹「……うぅん、Aさんらしいなって」
久しぶりに彼から呼ばれる私の名前。
今日の彼は…なんだかしおらしい。
「悔しいじゃない、勝てないって思わされるの」
樹「……………」
「それに、勝てないって思い込みかもしれないでしょ？まずは挑んでみないと分からないし」
樹「……そっか」
疲れてるのかな。
…よく見たら汗だくだ。
「…でも意外ね、アンタにもそう思う人がいるんだ」
樹「…俺のことなんだと思ってんの」
「……うぅん、だって…あんなに凄いのにって思って」
樹「………え…」
今もきっと、汗だくになりながら、ライブのために練習してたのよね。
私には…応援してくれるようなたくさんのファンとかいないし、ファンに支えられるような立場でもない。
「MV撮影とか歌番組とか生放送とか、みんなのパフォーマンス初めて見たけど…ひとりひとりの迫力が凄くて…踊りにも個性が出てて…」
樹「……………」
「ファンのためにもいっぱい努力して、頑張ってきたんだろうなって伝わってきた」
樹「……………」
「それってなかなか出来ないことじゃない？」
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
