＊２１５話 side川村壱馬 ページ16
「んんっ……あれ…？」
北「…あ、起きた」
抱き枕のように扱われて、ようやく目を覚ましたAさんは
この状況に首を傾げていた。
「あ、おはようございま……ってあれ！？撮影は！？」
北「とっくのとうに終わったよ〜」
「え、嘘！？何時間寝てた！？」
腕時計を見て時間を確認した彼女は、顔を真っ青にしていた。
「ヤバッ…」
北「…っていうか、自分の今の状況のほうがやばくない？」
「え…？…っひゃあぁっ！？何！？」
彼女のお腹に腕を回して抱き着く男にようやく気付いたらしい。
青い顔を更に青くさせて、俺らと樹を何度も見返していた。
「ちょ、抜け出せなっ…」
樹「ん…うるさい」
「力強っ…」
浦「樹〜そろそろ起きろ！マジで、ズルすぎるから、それ通用すんのズルいから！」
樹を引き離す翔平だけど…彼女の細い腰に回った腕がなかなか離れない。
陸「やっぱり樹もAちゃんのこと気に入ってたんだね〜」
なんて呑気に言う陸さんだけど
…気に入ってるの、次元なん？
「はぁ…はぁ…ようやく抜け出せた…」
フラフラと立ち上がって、テーブルに手をつくAさん。
乱れた髪を整える彼女と…鏡越しに目が合った。
「あ、あの、壱馬さんっ、これはですね…！」
サァッとさらに顔を青くして俺のもとへ来る彼女は、アワアワと見るからに慌てていた。
真っ先に弁明しようとしてくれてる事実に、俺は喜ぶべきなのか
それとも……。
「その、一緒に寝てたわけじゃなくて！ただお互いソファーで仮眠を取っていただけっていうか…」
……彼女が嘘ついている事実に、悲しむべきなのか。
分からなくなった。
壱「…そっか」
「っ……」
壱「……お願いだから…あんま…」
あんま…ほかの男に隙を見せないで。
ほかの男と二人きりにならんで。
そんな言葉が溢れかえりそうになる。
けど俺は…それを言う立場じゃない。
俺は彼女の、彼氏じゃないから。
樹「うわ、マジかもうこんな時間…」
意識がはっきりしだした樹が、うわぁ〜…と声を漏らした。
樹「一時間で起こしてって言ったじゃん」
「聞いてないよ、そんなの」
樹「あれ…そうだっけ」
お互い何か反省しているらしい。
特にAさんは盛大に頭を抱えていた。
＊２１６話 side川村壱馬→←＊２１４話 side川村壱馬
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
