＊２１４話 side川村壱馬 ページ15
よく見れば、手にはスマホを持っていて、カメラアプリが起動されていた。
わざわざ少しだけ扉を開けて…。
壱「なんかあるん？」
浦「超超超極秘情報ですよ！」
壱「極秘？」
ボーカル三人で顔を見合わせて…。
翔平曰く、超極秘らしい扉の中を覗くことにした。
小さく開いたその扉から光が漏れて、少し眩しい。
…その中で見えた光景に
ハッと…息を飲んだ。
浦「さっき通りかかったら！二人して寝てたんすよ！」
こそこそ息を潜めて、でも勢いよく話す翔平。
浦「いつから寝てたんすかね〜、あの不仲の二人が、まさかこんな距離感だったとは…！！」
北「スキャンダル記者じゃん」
翔平の言葉が、あまり頭に入ってこない。
二人して肩を寄せ合って…
手と手を繋いで寄り添って眠る…樹とAさん。
その手はどちらからともなく握り合っていた。
彼女が前に風邪ひいたときも…俺は手を繋いで一緒に寝てたけど…。
今とあの時じゃ、状況が違う。
陸「でもなんか…安心して寝てるね、二人とも」
陸さんの言葉にチクリと胸が痛くなって
黒い靄が胸の中に広がった。
北「でも起こさないと不味くね？」
陸「あ、確かに、もう帰る時間だし…」
北「っていうか、いつから寝てるんですかね、二人とも」
扉を開けて、全員で入る。
近付けば近付くほど…ズキズキと心臓が痛くなる。
その耳に着いてるのは、俺とお揃いのピアスのはずなのに…。
彼女の隣にいるのは、俺じゃない。
陸「樹〜、Aちゃーん、起きて〜！もう夜だよ〜！夜寝れなくなっちゃうよ〜！」
「……………」
北「Aちゃん意外と起きないな笑」
浦「オラ！起きろ樹！！なにAさんとイチャイチャしてんだお前！ズルいぞ！！」
隣で遠慮なしにペシぺシ樹を叩く翔平。
そんな翔平に不機嫌そうに目を覚ました樹は、まだぼんやりとしてる。
壱「…樹、Aさん潰れるやろ」
そんな大義名分で文句を言う俺の声は
あんまり明るくない。
自分でも自覚してる。
…後輩相手にこんなドロドロの感情抱いている自分が嫌だった。
壱「樹…早く、」
樹「…んー…」
小さく身動ぎしたと思えば…
その瞬間
樹が思い切りAさんに抱き着いて、ソファーに押し倒した。
樹の腕が彼女のお腹に回っていて…
でも抱き枕みたいに、力を込めて抱くわけでもなく
優しく腰を抱いていた。
その光景に、その場に居た全員が絶句した。
＊２１５話 side川村壱馬→←＊２１３話 side川村壱馬
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
