＊２１１話 ページ12
メイク、もっとちゃんとしてくればよかったな。
赤くなった目元、コンシーラーで隠したつもりだったけど…
壱馬さんに見抜かれてたし…。
「…はぁ〜〜……」
ため息をつきながら最後の一本をポーチに入れたとき。
樹「でっかいため息」
突然声をかけられてビクっと震えた。
メイクルームに自分しかいないと思っていたから、完璧に油断していた。
慌てて振り向けば…扉に寄りかかって立っている藤原樹がいた。
さっきスタジオで見た衣装のまま。
「び、ビックリした…なんだ…アンタね」
樹「お疲れ」
「お疲れ様」
二人きりのほうが気楽に話せるとかどういうこと？
自分でもツッコミたくなる。
でも楽なもんは楽なんだもん。
「撮影は？」
樹「終わった、俺一番乗り」
「みんなはまだあるの？」
樹「うん。全員終わるのにはまだ三時間くらいかかるかも」
「そう…」
樹「ヘアメイクさんは？」
「私はここの片付けしてたところ。まぁ、もうほとんど終わっちゃったけど」
これが終わったらスタジオのほうに行ってまたメイクとしての仕事が残ってるはず。
もうほかの衣装に着替えることはないって聞いていたし、メイクの仕事も化粧や髪型の乱れを整えるくらいだから
ぶっちゃけ私いなくても大丈夫だと思うけど。
樹「じゃあ今暇ってこと？」
「やめてよ、語弊あるじゃない」
樹「俺のパフォーマンス、どうだった？」
「っ……」
扉から離れて、私のほうへ一直線に歩いてくる彼にドキリとする。
彼にこうして近寄られるの、なんか苦手。
「み、みんなすごかった」
樹「"みんな"じゃない」
「っ…す、すごかった！全然っ…イメージと違ったし…」
樹「イメージ？笑」
「なんか、雰囲気いつもと違くて…知らない人みたいだった」
樹「…ふふ笑 カッコイイ？」
「っハイハイ、カッコいいです」
樹「やったー」
私の棒読みの賞賛に、彼も棒読みで喜んで笑う。
照れ隠しだって、きっと気付いているはずなのに。
ちゃんと知ってる人だけどね、なんてつけ足して…ニコニコしちゃって。
なんでみんなカッコいいって言ってほしいのかな。
こっちはそれすら言うのも苦労するのに。
はぁ、ともう一度ため息をソファーに座った。
その隣に、藤原樹が座る。
樹「疲れた？」
「…いや、仕事中だったわ」
気を抜いてソファーに座っちゃった。
このソファー、出演者用なのに。
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
