＊２０１話 ページ2
北「樹〜、Aちゃんが綺麗だから緊張してんの？」
樹「いえ、別に」
慎「唯一の不仲ですよね」
陸「意外だなぁ、なんか」
何が意外なのか知らないけど、私は別にこのままでいいと思ってる。
二人きりの時みたいに接してたら絶対いろいろ聞かれるだろうし。
出会いが焼肉屋で、もしかしたら抱かれてたかもなんて知られたら…
終わる、いろいろと終わる。
だから、みんなの前で不用意に絡んでこない彼に、内心はホッとしてた。
壱「でも、樹はAさんが美容部員の時も会ったことあるやん」
慎「三人で行きましたもんね」
健「えぇっ！？樹も知り合いだったの！？」
樹「…一度、会ったことがあるだけですよ」
彼のヘアセットをしながら私は内心汗ダラダラだった。
まって、あんまり根掘り葉掘り聞こうとしないで。
あの時の私、あまりに動揺しまくってて黒歴史になってるんだから。
あんまり思い出させないでほしい。
それより今日はMV撮影があってヘアメイクも衣装さんもいつもより多忙な日を送っている。
衣装着替えたりヘアセット変えたり、テレビの収録とかよりずっと大変だった。
ワックスを手に馴染ませてヘアセットしていく。
うん、どの角度から見てもいい感じ。
メイクはコントロールカラーの下地を塗っていく。
力「あ、今日三代目さんも同じスタジオで収録してるらしい」
ビクッ…
三代目、という名前を聞いただけで、動揺して身体が跳ねてしまった。
壱「マジすか！じゃあ挨拶に行かないと…」
北「登坂さんに会いたいだけじゃん」
壱「ええやん別に笑」
あぁ…
とうとうこの時が来たかと悟った。
挨拶、しないとな…。
挨拶………。
あんなに優しい人たちだったのに
…今は、会うのが怖いなんて…馬鹿だな、私。
ボーっとそんなこと考えていた時。
いきなり右手を掴まれた。
あたたかいその手に…自分の手が冷たかったのだと知らされた。
「っ………」
樹「…………」
ただ黙って、彼が私の手を握る。
誰にも見えないような位置で…。
誰かに見られたら大変なのに…。
今すぐ振り払わないといけないのに
その手に、安心してしまっている自分がいた。
……そう、よね。
今逃げても、今日みたいなときは何度だって来る。
それなら…今すぐ終わらせたほうがいい。
「…その挨拶、私も行っていいですか？」
そう口にした瞬間、彼の手は離れていく。
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彼岸花(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！どんな展開になるか想像してくださるとなんか照れくさいです笑 楽しみにしてくださってて嬉しいです、どんな展開になるかお楽しみに！ (8月29日 10時) (
レス) @page48 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - うわぁ〜これはいっちゃん来るのかな？？壱馬くんかな？？違う展開なのかなぁ、、🤔💭楽しみです〜 (8月29日 1時) (レス) id: 343c46a3b9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！ちょっとずつですがいろんな関係が動いてます…！この３人のもどかしい感じをもう少し味わっていただけたらと思っています！ぜひ今後も呼んでくださると嬉しいです！ (8月23日 23時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 昨日からもうドキドキが止まらないです〜！！！いったいどうなるの藤原樹！！！壱馬さん…いや壱馬くんんん！！！！って感じです本当毎日ありがとうございます！！ (8月23日 21時) (レス) @page38 id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みうらむさん» コメントありがとうございます！樹くんのターンお待たせしました！少しずつですが樹くんと主人公ちゃんとの関係が明かされて行く予定ですので、お楽しみに！ (8月21日 23時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年8月2日 19時
