＊１９５話 ページ46
早歩きでその場から逃げていた時、いきなり手を掴まれてビクっとした。
「待って」
「ヤダっ！離して！」
樹「Aさん、俺。藤原樹」
「っ…！！」
振り払おうとしていた私を引き寄せて、目と目を合わせる彼は…。
よく見知った顔で、固まってしまった。
なんで、ここに…。
彼の後ろには…。
なんだ、男いんのかよ、と去って行く酔っ払いたちがいた。
「なん、で…」
樹「……………」
ただビックリするしかない私を、彼はじっと見つめたままだった。
いや、確かにまだみんなで飲んでいたお店から１００ｍくらいしか歩いていないかもしれないけど。
追いかけて、来たの…？
樹「…ここら辺、あんまり治安良くないから」
「………わざわざ来たの？」
樹「Aさん、まあまあ酔ってたし」
こうして助けて貰った今、スキャンダルが面倒なんて言えるわけもなかった。
彼の手が、私の腕から降りて…手を繋ぐ。
「ちょっ…」
樹「いいでしょ、恋人繋ぎじゃないし」
「良くないわよ！」
樹「あ、恋人繋ぎが良かった？」
「違う！その良くないじゃない！」
私の手を引いて歩き出す彼は…いつもよりも少し距離が近い気がした。
ちょっと、全然離してくれなさそうなんですけど。
樹「…手、繋ぐの好きなの？」
「そんなのないわよ、好きも何も、好きな人とそういうことしたことないし」
樹「じゃあなんで恋人繋ぎ？」
「……憧れなだけ」
樹「…ふふっ笑」
「笑うな」
この男、飲み会の時私の発言に何度も鼻で笑ってたわよね。
向かいだったから丸見えだったわよ。
隠そうともしていなさそうだったけど。
樹「…話せた？壱馬さんと」
「…えぇ、喜んでくれた」
樹「……そう」
「………ねぇ、私、気になることがあるんだけど…」
私の手を握る彼の手を、小さく握り返せば…
彼の足が止まった。
樹「……………」
彼の目と目が合う。
私も足を止めて…じっと彼の顔を見返した。
深夜なのに加え、バケハに黒マスクで、顔なんてほとんど見えない。
唯一見えるのは、月明りに輝く金色の髪だけ。
でも……。
「……もしかして昔、会ったことある？」
樹「……………」
どうしても引っかかった。
三代目さんのヘアメイクしてたこと、私絶対喋ってないもん。
彼がRAMPAGEだったことを知らなかった私が、三代目さんのことを話すわけがない。
…正直、彼と過去に会った記憶はないから、あんまり自信はないけど。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
