＊１８３話 ページ34
髪の毛をくしでとかす。
アホ毛が出ていないかもチェックして
口紅だけ塗りなおす。
うん、前髪も崩れていない。
仕事指定のスーツ…なんてものはなく
黒いカットソーに動きやすいスキニーを履いてきた。
こういう現場は、動きやすさ重視。
腰にメイク道具が入ったベルトポーチを巻きつけると余計に気合が入った。
H「準備できた？」
「はい、ばっちりです」
H「なんか久しぶりだなぁ、望月さんがここにいるの」
「そうですね…でも意外と事務所の中覚えていましたよ」
H「それなら良かった」
HIROさんが少し楽しそうに笑う。
今日私が来ることは、メンバーの誰にも話していないらしい。
まぁ、私は藤原樹に話しちゃったけど。
同じメイクさんたちには少し前に挨拶した。
みんないい人そうで…相変わらず綺麗な人が多かった。
H「新しいヘアメイクが増えることは伝えてるけどね、望月さんだってことは言ってないよ」
「そんな隠すことでもないですけど…」
H「まぁまぁ、壱馬の反応を見たくてさ」
う、それ私が一番見たくないやつ。
いやでも、もうここまで来たんだもん。
彼らが全員集まってるらしい部屋の前まで来てしまった。
もうやるしかない。
H「じゃあ先に入るね」
HIROさんがノックして先に入って行ってしまった。
なんだろうこの感じ。
新しく来た転校生みたいな立ち位置じゃない？
いや似たようなものか。
部屋からお疲れ様です！と男の人の声の圧が聞こえる。
１６人って言ってたし、声の圧が凄いな。
緊張する…
…でもそれより、高揚していた。
もう一度、ヘアメイクとして頑張れる。
その事実が…私のモチベーションをあげていた。
H「入っていいよ」
扉を開けて、HIROさんが声掛けてくれた。
大きく深呼吸をして…覚悟を決めた。
一歩、部屋の中に入ればよく分からない圧を感じて、心臓がバックバクになった。
でもここで、失敗の文字なんて許されない。
私はどこに行ったって、完璧なんだから。
「本日から、THE RAMPAGEさんの専属ヘアメイクとなりました、望月Aです」
一人一人の目をしっかりと見て、名前を告げる。
目がまん丸くなってる人が約二名いるけど。
「末永く、よろしくお願いします」
前職で磨いた営業スマイルを振りまいて頭を下げた。
よろしくお願いします！と大きな声で返事してくれて安心する。
よし、掴みはバッチリ。
新しい職場でも変わらない。
今日も私は、完璧。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
