＊１５３話 ページ4
壱「Aさんを置いて帰るなんてっ…」
「私は大丈夫ですから」
壱「大丈夫って…そんな血流して…」
「……騒ぎに巻き込んでしまい、申し訳ございませんでした」
壱「っ…そんな、これは…俺の…！」
「いいえ、壱馬様は…何も関係ございません」
何も悪くない、責任とか感じることもない。
私と彼女の歪に、貴方を巻き込んでしまった…私のせい。
監督不十分だったから。
…だから。
…この騒ぎに、これ以上あなたを巻き込みたくない。
「…お願いします」
そう言った私に…彼がハッと息をのむ音が聞こえた。
私が譲らないのを知ってる彼は
私の肩を掴んでいた手を渋々離した。
…わがままで、ごめんなさい。
でも、守らせてほしい…。
私は…あなただけには迷惑かけたくないの。
あなただけには…傷ついて欲しくないの。
壱「っ…また、来ます…」
「……ありがとうございます」
苦々しくそう言った彼は…ようやくその場から去ってくれた。
警備員が小川さんを連れて行ってくれて…
この場には、私一人。
シャツで鼻血を拭い、
頭をあげると、ほかのお客様に向けて笑いかけた。
「大変申し訳ございませんでした。皆様の気分を害してしまったこと、深くお詫び申し上げます。引き続き、お買い物をお楽しみください」
また頭を下げて…
ザワザワしながらも人混みが去って行くのを待つ。
「今のすごかったね…」
「ここのブランドの美容部員ヤバすぎ」
「お客さんにガチ恋とか怖くない？」
「あのお姉さん大丈夫かな」
「それにさっきの…」
"THE RAMPAGEの川村壱馬じゃない？"
……唇を噛んだ。
遅かった…。
お客さんに気付かれてしまったら…彼にもっと迷惑がかかってしまうのに。
あぁ…壱馬様…もう、来てくれないだろうな…。
こんなことがあったんじゃ…絶対来てくれるわけない。
…私が、悪かったの？
熱意が必要だって言ったから…？
壱馬様があんな目にあったら、長谷川様だって来たくないだろうなぁ…。
大好きな壱馬さんに迷惑かけちゃったから…私のこと…嫌いになるかな。
お客様が疎らになったのを確認して、逃げるようにロッカールームに入った。
その途端…腰が抜けて座り込んでしまった。
「……痛い…」
頬も、心も…ずっと痛いまま。
どうすればよかったの？
私は何をするべきだったの？
鼻血が止まらなくて…手で抑える。
私の心が…ガラガラと壊れていく音が聞こえた気がした。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
