＊１７６話 ページ27
メニューを見てるけど集中できない。
なんか知らないけど緊張してる。
今日はとびきり強い酒を飲みたい。
もちろん、酒の世話になるつもりもないけど。
私は今日、今から会う男にこれ以上の借りは作りたくないから。
でも…。
話さないといけないこともあったりする。
じーっと睨むようにメニューを見ていた時。
個室の扉が開く音がした。
黒いマスクに、黒いバケハ。
いつも通りの男がそこにいた。
「よ、よく来たわね！！」
樹「………………」
あまりにも不自然な歓迎の仕方だった。
何その喧嘩みたいな感じ。
自分で自分の言動が不自然すぎて早速落ち込みそうになった。
彼が訝し気に首を傾げる。
向かいの席に座った彼に、とりあえずメニューを渡した。
樹「先に頼んでても良かったのに」
「そうしようと思ってたんだけど…」
別のこと考えてて頼むの忘れていた。
とりあえずメニューを見て、ウィスキーフロートを注文した。
彼はゴールデン・ドーンという名のカクテル。
食べ物はお店おすすめのやつとか人気のやつを適当に選んだ。
「これ、忘れないうちに返す」
カバンから洗濯アイロン済みのハンカチを渡した。
ちゃんと袋に入れてある。
樹「別に良かったのに」
「手っ取り早く返したかったの」
樹「びっくりしたよ、なるべく早く会いたいだなんて言うから」
実際にそんな思いもあったけど。
ハンカチ返したいって送るのに３０分くらい悩んだけど！
この男にだけは伝えておこうと思った。
樹「頬の湿布とれたんだ」
「うん、もう痛みもないし痕も残らなかった」
樹「良かったじゃん」
小さく笑った彼はいつもの意地悪な感じはしなかった。
…それどころか、優しさまで感じる。
私が泣いたあの日から…彼は少しだけ、私に優しくなった気がする。
気のせいかもしれないけどね。
「………あの、さ…」
樹「？」
「…アンタって……RAMPAGEよね？」
樹「？うん」
「……RAMPAGEって、LDHよね？」
樹「？？うん」
やっぱりそうなんだ。
いや、分かっていたことなんだけど。
念のため、最終確認しただけ。
樹「どうしたの、今日のAさんずっと変だけど」
「うーーーん…」
樹「何？」
帽子もマスクも外した彼が、頬杖をつきながら上目遣いに私を見てくる。
その顔の良さが芸能人だって訴えかけてくるみたいだった。
何回も…MVで見た顔と一緒。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
