＊１６８話 ページ19
小川さんは実質クビ状態。
私への暴行の件については示談になった。
一度彼女の両親が、頭を下げにわざわざ職場に来てくれたけど。
もう、二度と関わる気はなかった。
私は彼女が来る前の、平穏な日々を過ごせていた。
お客さんは案の定減っちゃったけど…。
わざわざ私を心配して来てくれる人は多かった。
なんか知らないけど、壱馬さんのファンが、壱馬くんを守ってくれてありがとう！と伝えに来てくれたこともあった。
頬に貼ってる大きな湿布がもはやトレードマークになりつつあるのは解せないけど。
それとなく、平和な日々を過ごしている。
そんな今日この頃。
店内の埃を掃除していると…
スマホが鳴った。
その電話番号を見てガッチリと身体が固まる。
この番号は、今までに一度だけかかってきたことのある番号。
私が…唯一名刺を渡したお客様。
「…もしもし、望月です」
壱「…もしもし、川村壱馬です」
「…壱馬様、いつもお世話になっております」
壱「…今日、居ますか」
「はい、いつでもお待ちしております」
壱「…すぐ行きます」
「…お待ちしております」
堅苦しくて…お互いどう接していいのか分からないって感じ。
壱馬様が…今日来てくれるんだ…。
もう来ないと思っていたから、少し驚いた。
だって…事務所とかマネージャーさんからも言われていたはず。
……もう、ここには来るなって。
でも…会いに来てくれるのが嬉しかった。
良かった…最後に挨拶出来る。
掃除してたり、在庫の確認してたら
あの電話から三十分も経っていないのに
店の前に…真っ黒な格好をした男の人が現れた。
今日はバケハとマスク。
私を見つけて、いつも柔らかく細められる目は
今日だけは…苦しそうに歪められた。
彼がマスクを外して…駆け寄って来てくれる。
「いらっしゃいませ、壱馬様」
壱「っAさん…お久しぶりです」
「はい…お久しぶりです」
頭を下げて笑いかけても…彼は笑ってくれない。
ヤダな、そんな顔させたいんじゃないのに…。
壱「…顔…」
「あぁ、ふふっ…こんな大きな湿布顔に貼られるとわかりやすいですよね」
壱「……………」
どれだけ茶化そうとしても
彼の表情は歪むばかり。
こういうとき、どんな顔するのが正解なんだろう。
…こうやって、私が無理して笑っているほうが
今の彼にとっては辛いのかもしれない。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
