＊１６７話 ページ18
…慕われてたんだなぁ…私。
今になって…そう実感した。
きっとみんな…疲れてたんだよね。
仕事の鬱憤だって溜まってたんだろうな。
小川さんが来たことで、職場に新しい風が吹いて…
少し、その風に当たりたかっただけなんだよね。
私は……私の目指す完璧な私に、なれていたんだね。
ちゃんと…後輩に慕われていた。
都合がよくたっていいよ…私は、私のために泣いてくれてるだけで…嬉しいから。
「みんな泣かないで、まだ一カ月もあるのよ？」
「っう…うぅ…」
「大丈夫、みんな私の自慢の後輩なんだから。胸張って」
「望月先輩…！」
「…私が居なくたって、みんな頑張れる」
大丈夫、大丈夫だよ。
私も次の職場で頑張るから。
みんなは私が居なくてもやっていけるし
みんなは…私の完璧な後輩だから。
私と小川さんが残した傷を埋めさせるのは
本当に申し訳ないと思っているけど。
ひと月の間で私もできることをするから。
きっとみんななら…この先も大丈夫。
…でも……。
「…もう少し、みんなの先輩で居たかったな…」
笑ったつもりなのに、涙が零れていた。
間違いなく、この職場が大好きだった。
可愛い後輩たちが大好きだった。
慕われるために完璧を目指してたつもりだったけど
いつの間にかみんなのこと大好きになってた。
泣くつもりなかったのに…一度溢れだした涙はなかなか止まってくれない。
みんなのおかげで…私は完璧になれたんだよ。
「望月先輩！！」
私が泣いてしまったことで、より湿っぽくなってしまった。
抱き着いてきた後輩を抱きしめ返す。
みんなの前で泣くなんて、完璧じゃない。
でも今日はそれでいい。
そんな日だってあっていい。
だって、みんなが泣いてくれて…私は今すっごく幸せだから。
仕事前なのに、ボロボロとみんなで泣いて
みんなで抱きしめ合った。
私が居なくなっても、この絆は薄れない。
そう確信しているから、私は前に進めるの。
みんな泣いてても…私に辞めないでって言った人は、誰もいなかった。
本当に優しくて…出来た後輩たち。
私が後ろ髪を引かれないように…
気持ちを抑えてくれているのを感じた。
あとひと月しかないけど…。
みんなの先輩で居させてね。
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彼岸花(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！大好きだって言ってくださって本当に嬉しいです！私のペースでのんびりやっていきたいと思います！夏休み期間に入ったらまたたくさん投稿したいと思っているのでよろしくお願いします！ (8月2日 19時) (
レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - いつも楽しく拝見してます。本当に大好きな作品です。彼岸花さんのペースで！！これからも応援してます。 (8月2日 1時) (レス) @page50 id: 094c8809cf (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - y0u（よぅ）さん» コメントありがとうございます！テストで更新滞ってしまうの本当に申し訳ないです>< なんとか再試ないように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (7月25日 18時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
y0u（よぅ）(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！！ テスト、頑張ってください！！笑 (7月25日 14時) (レス) @page42 id: 424b4648f0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！お久しぶりです、お忙しい中作品を読みに来てくださって嬉しいです！ありがとうございます！これからも自分のペースで頑張っていきたいと思いますので、また読みに来てくださると嬉しいです！ (7月19日 0時) (レス) id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年7月4日 19時
