百五十七通目 ページ8
「……なんでカラオケボックスなの？」
臣「俺と会ったら五月蠅くなりそうだろ」
そりゃそうだ…。
休日の真昼間、しかも年越し前。
この時期はみんな忙しいのに、お兄ちゃんも時間を空けてくれた。
もうすぐ新年なのに別れ話とか本当にどうしようもないけど。
これが終わったら、正々堂々と壱馬さんとお付き合いできる。
話し合いの場は、カフェか個室の店かと思ってたんだけど…
お兄ちゃんが指定したのはカラオケボックスだった。
帽子にマスクと眼鏡でお忍びスタイル。
それでもカッコいいのは隠せていない。
…そして、その向かいに座るのは…。
景さんと、その元カノ。
本当に元カノ連れてきちゃったよ…。
隣のお兄ちゃんが笑って震えてる気がするけど無視する。
「Aさん、その人は…」
「私のお兄ちゃん。二対一で話すわけないでしょ」
冷たい声色で話す私に、彼は傷ついた顔をした。
元カレ元カノのはずなのに、彼女は景さんの腕に腕を絡めて…なぜか私を睨んでいる。
まぁ、巻き込んだ形というのは否めないけど。
「Aさん、この前はごめん。俺も本当は行きたかったんだけど…美緒のやつがどうしても泣き止まなくて…」
「…今までのドタキャンも、元カノさんと一緒に居たんだよね」
「っ…うん、美緒が泣くから…俺がそばにいてやらなきゃって思って…」
「…私のこと好きじゃなかったんだね」
「そんなことない！！俺はAさんを一番に愛してる！！」
…今更そんな言葉、信じられない。
「三時間も外で待ってたんだよ。お店にも迷惑かけた。風邪もひいたし…寂しかった」
「っ…それは本当に悪かったと思ってる」
「…私はあなたと幸せになる未来は見えない。だから、もう…」
「っ…嫌だ！！」
荒々しい大声で言った彼に、驚いたのと同時に、やっぱりカラオケボックスでよかったって、頭の片隅で思った。
「クリスマスは本当に悪かったと思ってる！でも俺は別れたくない！」
「…………」
今更何言われても、心に響かない。
もはや同情の文字すらも浮かんでこなかった。
「っていうか〜、それって彼女さんに魅力がないのが問題なんじゃないですか〜？」
いきなり口を開いた元カノさんが嘲笑ってそう言った。
…景さんが、今でも自分のことが好きってこと、分かっているみたいだった。
＊
お星さまが赤く染まりました！ありがとうございます！
まだ作ったばかりなのに嬉しいです！これからも頑張ります！
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彼岸花(プロフ) - 玲生さん» コメントありがとうございます！最高でしたか？そう言っていただけて嬉しいです！またほかの作品も読んでくださると嬉しいです！ (3時間前) (
レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - もーーさいこうでした！！！ (5月1日 22時) (レス) @page47 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！応援ありがとうございます、活力になります！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月11日 10時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！この作品が更新される度にドキドキワクワクしてました😆これからもから陰ながら応援しております！新作楽しみです💗 (2023年4月11日 7時) (レス) @page47 id: 44272a33cd (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます！結婚後のお話は考えていませんでしたが前向きに検討したいと思います！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月10日 9時) (レス) @page47 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年3月18日 18時
