百八十六通目 side川村壱馬 ページ37
眠ってしまってフラフラの彼女を両腕で支える。
…良かった、なんもなくて。
家に居て、Aがもう帰ったか不安で、連絡しようとしたら…ちょうど電話がかかってきて。
そこで安心したのが間違いだった。
壱「もしもし、A？」
「もしもし、Aの同僚の島崎です。Aが酔わされて潰れたので迎えに来てくれませんか」
壱「…えっ！？酔わされた！？それどこですか」
「○○という居酒屋です。△△駅の近くにあります」
壱「…分かりました、すぐ行きます」
という電話を貰って、急いでタクシーに乗ってきた。
パーカーにスウェットに慌ててマスクと眼鏡かけてきたから、めっちゃオフスタイルだけど。
居酒屋に着いて迎えに来たと店員に言い、Aのほうに行ってみたら…。
めちゃくちゃセクハラされててムカついた。
顔を青くしてるAが目に入って、ついAの仕事先の人にも関わらず、腕を捻ってしまった。
だって俺の彼女に手ェ出してるし。
…今でもムカつく。
壱「すんません、連絡してくれて助かりました」
「いえ…あの、」
壱「…はい？」
「…Aも気を付けてたんで、あんまり怒らないであげてください」
壱「…そうします、酔わされたんですよね」
彼女がいて助かった。
確か、島崎さん、だったかな。
「…今の彼氏と結婚する気がないって言ってましたから、それで前からAにちょっかい出してたやつが、調子乗ってAを持ち帰ろうとしたんだと思います」
壱「！！」
「…でも安心しました」
壱「え…」
「Aが結婚しなくてもそばにいたいって言った人が、貴方で。女は年取ると出来なくなることが多いですから。その覚悟にはそれ相応の男じゃないと釣り合わないじゃないですか」
壱「っ…！」
「…幸せにしてあげてください」
壱「…心に留めておきます」
タクシーに眠ってしまった彼女を乗せた。
「まあ、Aもしたくないわけじゃないので、話聞いてあげてください」
壱「はい、島崎さんは…」
「私は彼氏が迎えに来るので」
壱「そうですか、お気をつけて。今日はありがとうございました」
「はい、Aをお願いします」
頭を下げてAの隣に乗り込んだ。
赤い顔のままスヤスヤ眠るAの頬を撫でる。
タクシーがゆっくりと夜の街を走り出すなかで…
俺は島崎さんの言葉を、ずっと頭の中で繰り返していた。
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玲生(プロフ) - もーーさいこうでした！！！ (5月1日 22時) (
レス) @page47 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！応援ありがとうございます、活力になります！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月11日 10時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！この作品が更新される度にドキドキワクワクしてました😆これからもから陰ながら応援しております！新作楽しみです💗 (2023年4月11日 7時) (レス) @page47 id: 44272a33cd (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます！結婚後のお話は考えていませんでしたが前向きに検討したいと思います！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月10日 9時) (レス) @page47 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます👏毎回、更新を楽しみにしてました。結婚後のお話を書いて欲しいです。新作も楽しみにしております。 (2023年4月10日 6時) (レス) @page47 id: 9ba221d380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年3月18日 18時
